ファストドクター株式会社
シフト勤務の外食産業で受診が難しい従業員を支援し、健康経営を推進
ファストドクター株式会社(東京都渋谷区、代表取締役 菊池亮[医師]、水野敬志、以下「ファストドクター」)は、すかいらーくグループ健康保険組合において、法人向け「オンライン二次健診サービス」の実証導入を2024年12月より開始しました。
本サービスは、健康診断で要検査・要治療と判定されたアルバイトを含む従業員に対し、オンラインや対面での二次健診受診を一気通貫で支援するものです。地域医療との連携を通じて、企業の健康経営・人的資本経営を促進し、従業員の労働生産性の向上や中長期的な医療費の適正化に貢献することを目指しています。なお、導入企業としては今回が3例目ですが、健康保険組合への導入は初めての事例となります。
取り組みの背景
健康診断で「要再検査」「要精密検査」「要治療」などの指摘を受ける人は、全体の約60%*1に上ります。しかし、企業が従業員に二次健診を受けるよう勧奨することは労働安全衛生法上の努力義務にとどまるため、多くのハイリスク者が未受診のままである現状が課題となっています。
近年の研究では、生活習慣病のハイリスク者が3か月以内に医療機関を受診することで、最大約40%の入院リスクが軽減されることが示されています※2。さらに早期治療は、循環器疾患による入院や全死亡リスクの低下、労務不能日数の減少といった効果に加え、働き盛り世代の「労働生産性」向上にも寄与することが明らかになっています※3。また、早期対応は重篤化の予防を通じて医療費の上昇を抑制する効果も期待されています。
*1 政府統計「定期健康診断結果報告」
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?tclass=000001013376&cycle=7&year=20210
*2 厚生労働省「受療行動調査」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jyuryo/20/dl/kakutei-kekka-gaiyo.pdf
*3 生活習慣病の重症化ハイリスク者における医療機関受療による予防効果に関するコホート研究
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/~/media/Files/honbu/cat740/conference/9th/2023060611.pdf
特に外食産業では、長時間営業や多様なシフト勤務など、従業員一人ひとりが異なる働き方をしているため、病院の開院時間に受診することが難しい従業員も多く、健康管理の支援は従業員の働きやすさにつながる重要な要素となっています。すかいらーくグループは、多くのアルバイトも含め、全従業員が健康的に働ける環境づくりが企業の成長と従業員満足の向上に直結すると考え、今回の実証導入を決定いたしました。
ファストドクター法人向け「オンライン二次健診サービス」の概要
本サービスは、健康診断結果をもとに医師が受診の必要性を直接働きかけることで、ハイリスク者の早期受診を促します。また、受診後もフォローアップを行い、治療からの離脱を防ぐことで、従業員が長期にわたり健康的に活躍できるよう支援します。
「オンライン二次健診」の案内は、健康診断結果から要検査・要治療などの指摘を受けた従業員に対して行います。医師が従業員に健康リスクを説明し、適切な診療科への案内や治療に関する疑問を解消したうえで対面受診が必要な場合は、診療情報提供書を通じて地域の医療機関と連携します。業務都合等により時間的に対面受診が困難な場合には、ファストドクターのオンライン診療サービスを案内します。さらに受診方法を問わず、一定期間内に受診が確認できない場合はリマインドを行い、治療の継続をサポートします。
すかいらーくグループとファストドクターは、重症化リスクが高いものの、医療機関を受診していない従業員を対象に、受診率の向上を目標としています。また、二次健診受診率や治療継続率をKPIとして効果を検証し、労働損失の削減や医療費適正化の成果を可視化します。
具体的なフロー
(1) 対象者へのサービス案内
ハイリスク者を対象に、オンライン二次健診に関する案内を送付
(2) オンライン二次健診
健康診断結果から健康リスクを説明し、適切な受診方法をご案内するほか、その後の受診完了までをフォローアップ
(3) 受診後フォローアップ
対面診療が必要な場合には診療情報提供書の発行・病院案内など行い、オンラインで受診をする場合にはファストドクターのオンライン診療を案内。受診が確認できない場合にはリマインドを行うなど、継続的な治療のための取り組みも実施
(4) 効果検証
本サービスによる効果検証を実施、ROIを算出
※医療相談を含む医療行為はファストドクターが提携する医療機関所属の医師によって行われ、 ファストドクターが医療行為を行うものではありません
※ファストドクター「オンライン二次健診」は、医師の診察を経て今後の受診方法などを示すことを定義しています
ファストドクターは、医療アクセスが困難となる夜間・休日対応を基軸に、急性期医療から慢性期医療まで幅広い支援を行っています。特に慢性医療領域では、生活習慣病リスクに対する早期介入を通じ、重症化予防や入院治療の回避、医療費の適正化を目的としています。今後も、医療提供体制の確保が求められる「5疾病6事業および在宅医療」の課題に対応すべく、新たなサービスの拡充を図り、医療の初期接点としての役割をさらに強化してまいります。ビジョン「1億人のかかりつけ機能を担う」、ミッション「生活者の不安と、医療者の負担をなくす」の実現を目指し、今後も医療へのさらなる貢献を目指します。
【ファストドクター株式会社について】
日本最大級の医療支援プラットフォーム「ファストドクター」を運営。4800名以上の医師が登録するこのプラットフォームは、医療機関、自治体、公的研究機関、製薬や保険業界など、医療業界の多岐にわたるステークホルダーの皆さまにご利用いただくことで、地域医療を強化し、持続可能な医療体制の構築に貢献します。
所在地:〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿4丁目20-3
設立:2016年8月
代表者:菊池 亮(医師)・水野 敬志
URL:
https://fastdoctor.jp/corporate/
【本件に関するお問合せ】
ファストドクター株式会社 広報 田島めぐみ
メール:pr@fastdoctor.jp 電話: 090-7843-9782
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(2024/12/11 12:00)
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