【パリ時事】世界保健機関(WHO)は16日、大規模洪水で甚大な被害が出ている北アフリカのリビア東部に29トン相当のWHOの支援物資が到着したと発表した。現在の最優先課題は「病院の機能回復と感染症の拡大防止」で、物資は医薬品や医療機器、遺体を収容する袋などが中心という。
 WHOはリビア保健省と協力し、洪水の人的被害を調査。これまでに約4000人の遺体の身元が確認されたが、依然9000人以上が行方不明だ。また、推定3万5000人が住居を失った。
 被災地の医療機関では医薬品などが不足した状態。WHOのリビア代表は「東部住民のため、保健活動の回復に必要な支援を提供していく」と述べた。 (C)時事通信社