【サンパウロ時事】ブラジルのルラ大統領(77)は29日、首都ブラジリアの病院で、痛みがひどくなっていた股関節の手術を受けて、無事に終了した。高齢のルラ氏を巡っては健康不安がくすぶる。3月には肺炎にかかり、予定の中国訪問を4月に延期していた。
 1月に再び大統領に就任したルラ氏は、政権として重視する外交を積極的に展開し、手術を先送りしてきた。5月には先進7カ国首脳会議(G7サミット)で広島を訪問し、8月には南アフリカで開かれた新興5カ国(BRICS)首脳会議に参加。9月にはインドの20カ国・地域首脳会議(G20サミット)やニューヨークの国連総会にも出席した。
 ルラ氏のX(旧ツイッター)アカウントには「大統領は目覚め、順調に回復しており、集中治療室(ICU)に入る必要はない」と投稿された。地元メディアによると、ルラ氏は10月3日まで入院する予定で、退院後は大統領公邸で回復に努める。 (C)時事通信社