徳島県佐那河内村は2日までに、村立保育所で園児に吐いたものを食べさせるなど、虐待や有害な影響を与える行為が2021年度以降、30件確認されたとする調査報告書を公表した。村は関与した保育士の刑事告発も検討している。
 報告書によると、虐待などの行為をしていたのは退職者を含む20~40代の女性保育士5人。被害を受けたのは少なくとも9人に上り、園児が口から吐き出した食べ物を食べさせたり、感染症の症状がある園児の鼻水を他の園児の身体に付けたりするなど15件の虐待が確認された。
 有害な影響を与える行為としては、冬に防寒着を着させずに散歩させた▽面前で発達状態をやゆする発言をした▽「あほ」「ばか」と言った―の3件を確認。不適切保育も12件あった。
 調査結果について岩城福治村長は「極めて深刻で、重く受け止めている。児童や保護者に心からおわびする」としている。 (C)時事通信社