厚生労働省は1日、2024年度診療報酬改定に向けた薬価調査結果(速報値)を中央社会保険医療協議会(厚労相の諮問機関、中医協)に報告した。今年9月分の取引の集計で、医療機関が卸から仕入れる薬の市場実勢価格が、公定価格の「薬価」を平均で約6.0%下回った。これを踏まえ、政府は薬価を引き下げる方針だ。
 診療報酬は病院や薬局が提供する医療サービスに支払われる公定価格で、医師らの技術料に当たる「本体」と薬の公定価格「薬価」で構成。薬の市場価格は販売競争を通じて薬価より安くなるため、薬価部分を取引価格に合わせて引き下げて、価格差解消を図る。 (C)時事通信社