【ソウル時事】医師不足対策として大学医学部の入学定員を増やす韓国政府の方針に反対し、研修医が集団で職場を離脱している問題で、研修医の一人が5日、ソウルの外信記者クラブで会見した。研修医は、医師の数は増えているにもかかわらず、救急救命や産婦人科など患者の生命に関わる診療科の医師が減少していると主張。「(全体)数が問題ではなくシステムの問題だ」と訴えた。
 政府は2月、医学部入学定員を2025年度から2000人増員する方針を発表。研修医らはこれに反対し、現在約9000人が職場を離れている。会見した大学病院の胸部外科に所属する3年目の研修医は、生命の危機に関わる診療科よりも「皮膚科や整形外科に行くように政府(の施策)が(医師らを)誘導している」と指摘した。 (C)時事通信社