TXP Medical
救急・集中治療領域では、学術的エビデンスの創出のために、日本外傷データバンク、心停止レジストリ、熱傷レジストリ、ドクターカー・ヘリのレジストリ、JIPAD など複数の学術レジストリが運用されています。
従来、これらの学術レジストリの登録は、電子カルテの記載を閲覧しつつ各レジストリの項目を人力でwebフォームに入力する形で実施されており、入力負荷が大きいものでした。電子カルテは通常インターネットに接続されていないため、データの直接連携は技術的にも難度が高く、医師の働き方改革の推進においても、大学病院をはじめとする学術施設ではこのようなレジストリ登録業務が課題となっていました。
TXP Medical では、全国70以上の大病院で導入されている救急・集中治療の部門システム NEXT Stage ER / ICU において、生成AIを活用したレジストリ登録の自動化機能をリリースいたしました。この機能では、各病院の電子カルテ 端末上で動くNEXT Stage ER / ICUからQRコードを用いて患者の情報を出力します。この患者情報を含むQRコードを、インターネットに接続されたレジストリが運用されているタブレット端末やスマートフォンで読み込みます。読み込んだデータから、生成AIによりレジストリ登録情報を自動的に抽出・登録を行います。
急性期領域のレジストリでは、「受傷機転」や、「目撃の有無」などの定性項目も多く、従来の技術では自動登録が困難とされていました。本技術により、心停止レジストリである CRITICAL 研究(
https://cc-resus.com/reportp/)や、日本熱傷学会の主導する熱傷レジストリ(
https://www.jsbi-burn.org/members/registry/archive/shourei.html)においては、定性項目を含めた全項目を対象として、90%以上の精度での自動登録が可能となる見込みです。
本機能は、下記のようなNEXT Stage ER / ICUの特徴と強みによって実現されました。生成AIを用いた臨床医学領域の学術レジストリの自動登録機能の実用化は、日本初の取り組みといえます。(当社調べ 2024年5月29日時点)
NEXT Stage ER / ICU では導入されたすべての病院で項目の標準化・統一化が実現されていること
各種の生成AI技術を比較検討し、臨床医学領域の学術レジストリの自動登録に適した技術選定を実施したこと
TXP Medical に所属する急性期医療のエキスパートである医師チームにより、レジストリ登録に最適化したプロンプトエンジニアリングの実施とフィードバック
すでにプロトタイプをリリース済みの上記のレジストリに加えて、救急・集中治療分野での他の学術レジストリ、また、外科や循環器領域のレジストリにおいても本技術の応用は可能です。またさらに精度を上げるために生成AI技術の進歩を注視しつつ技術アップデートを進めていきます。TXP Medicalは、医療データで命を救う、のミッションの元、急性期医療における学術研究のリーディングカンパニーとして先進技術を現場に届けてまいります。
【TXP Medicalについて】
TXP Medicalは、全国の大学病院や中核病院・救急隊に対し、救急医療現場のデジタル化とプロセス合理化を実現する救急向け医療フロントシステム「NEXT Stage」シリーズを提供しています。また、病院向けに、臨床研究用の医療データ整備・解析環境構築サービスを展開しており、検査値データ、カルテテキスト、DPCデータを含む幅広い情報の病院内での統合・利活用を支援しています。
TXP Medicalは「医療データで命を救う。」をミッションに、現役の救急医・集中治療専門医が立ち上げた次世代の医療インフラを牽引するスタートアップ企業です。
企業名:TXP Medical株式会社
代表取締役:園生智弘(救急科専門医・集中治療科専門医)
設立: 2017年8月28日
HP:
https://txpmedical.jp/
・急性期・地域医療DX次世代医療データシステム「NEXT Stageシリーズ」の開発と提供
・医療AI技術の開発と提供
・医療データプラットフォームの構築、リアルワールドデータの解析
・医療データ利活用による新たな価値の創出
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(2024/05/30 14:00)
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