治療・予防 2024/12/27 05:00
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肌に張りがない、たるみが目立つ、しわが増えたなど、肌の状態は女性にとって悩みの種だ。最近ではこうした症状が加齢によるものである場合を「皮膚粗しょう症」と呼び、体全体の老化を示すサインの一つとして注目されている。
◇加齢と紫外線が関与
皮膚は、体を外的刺激から守る表皮、クッションの役割を持つ真皮、脂肪により断熱や保温の働きもする皮下組織の三つの層から成る。皮膚粗しょう症はこの各層の均衡が崩れた状態を言う。
主に、加齢により皮膚の細胞の働きが落ち、コラーゲンやヒアルロン酸など肌のつやや弾力などを作る成分が減ることが原因だが、日頃から紫外線を浴びることにより、皮膚の細胞が壊れて新陳代謝のリズムが崩れることが拍車を掛ける。
真皮内のコラーゲン層が薄くなると、肌に張りと弾力がなくなり、しわやたるみが現れる。さらに、肌全体が薄くなって保湿機能が低下、乾燥肌にもなる。表皮が薄くなると外的刺激にも弱くなるので、ぶつけた覚えもないのに青いあざが手足に現れることも少なくない。
◇食事にも注意
皮膚粗しょう症の予防は、日焼け止めを使うなど紫外線を過度に浴びないようにすることだ。特に梅雨の時期は曇り空でも紫外線が非常に強いので注意が必要だ。
食事も大切で、皮膚の細胞を健康に保つために必要なたん白質、ビタミン、鉄分などを欠かさないよう献立にも工夫が求められる。コラーゲンを食事で摂取すると真皮層のコラーゲンの量が増えて、肌の張りや弾力を保つことに効果的だということが、最近の研究で分かってきた。
さらに、山田教授は、「老化は肌だけで進行するわけではありません」と指摘する。例えば、コラーゲンは骨の強度にも影響し、不足すると骨粗しょう症を招く。「肌の張りやつやが失われてきたら、体のどこかで老化が進行しているかもしれないと考え、ほかの病気にも意識を向けることが必要です」と山田教授は強調している。 (メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
(2018/08/07 10:59)
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