武藤智 医師 むとうさとる

順天堂大学医学部附属練馬病院

東京都練馬区高野台3-1-10

  • 泌尿器科
  • 教授・診療科長

泌尿器科

専門

膀胱がん全摘出後の新膀胱造設術をはじめとする、泌尿器疾患の外科的治療が専門。その他、多発性嚢胞腎など泌尿器科全般を診療する。

医師の紹介

武藤医師は、膀胱がんをはじめとする泌尿器悪性腫瘍へのロボット支援手術を専門としている。膀胱がんは高齢男性に多く、喫煙者が発症しやすいことが分かっているがんだ。筋層に浸潤していない「筋層非浸潤性」の膀胱がんなら、電気メスでがんを部分切除する内視鏡治療(経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBt))が可能となる。「膀胱がんは足の速いがんだと言われますが、早く見つければ、その都度内視鏡治療を行うことができます」と武藤医師は話す。
さらに進行した「筋層浸潤性」となると、膀胱全摘除術および尿路変更術が必要だ。現在、尿路変更術として、「回腸導管」「新膀胱造設術」の2つが行われている。
回腸導管は、小腸の一部(回腸)を切り取って尿路とつなげ、皮膚から排尿させる方法。新膀胱造設術は回腸を縫い合わせて新たな膀胱とし、尿路や尿道とつなげる方法だ。
「細長い回腸を丸く袋状に縫い合わせ、そこに尿が溜まるようにしていくのは、まるでお裁縫のような世界です。昔は手術後に漏れることもあって大変でしたが、手術支援ロボットが導入されて以来、そのようなことはなくなりました。手術時間が短縮でき、出血量も少なくなっています」(武藤医師)
筋層非浸潤性の膀胱がんは内視鏡による部分切除が可能だが、再発率が高いため、治療後も経過観察を続けることが欠かせない。「内視鏡治療から2年後、5年後の2回、再発のピークがあると報告されています。膀胱がんと同じ細胞でできた、腎盂や上部尿路にもがんが発生する可能性が高いので、治療後は3カ月ごとの経過観察をしっかり続けるようにしましょう」(武藤医師)

診療を受けるには

初診は原則として他の医療機関からの「紹介状(診療情報提供書)」が必要。事前に予約センターで予約を取ること。紹介状がなくても初診受付は可能だが、予約優先となる。
腎研クリニック:土曜の外来診療を担当。

他の勤務先

■ 腎研クリニック
東京都新宿区高田馬場1-33-13 千年ビル2階
TEL: 03-3209-5211

医師プロフィール

1992年 秋田大学医学部医学科 卒業
1992年 東京大学医学部附属病院泌尿器科 入局
1993年 東京都立府中病院(現・東京都立多摩総合医療センター)泌尿器科
1994年 焼津市立総合病院泌尿器科
1996年 東京都立荏原病院泌尿器科
1998年 東京大学大学院医学系研究科 外科学専攻医学博士課程入学(泌尿器科学)
2002年 東京大学医学部附属病院泌尿器科 助手
2003年 帝京大学医学部附属病院泌尿器科 講師
2007年 帝京大学医学部附属病院泌尿器科 准教授
2017年 順天堂大学医学部遺伝子疾患先端情報学講座 特任教授
2022年 順天堂大学医学部練馬病院泌尿器外科学 教授

所属学会

<学会>
日本泌尿器科学会、日本泌尿器腫瘍学会、日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会、日本内視鏡外科学会、日本腎臓学会、日本癌学会、日本癌治療学会

<資格>
日本泌尿器科学会指導医、日本腎臓学会指導医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、難病指定医、泌尿器ロボット支援手術プロクター

医師発信欄

腎研クリニック:https://jinken-tokyo.jp/
(更新日:2024年11月29日)