株式会社紀州ほそ川創薬
紀州ほそ川グループである紀州ほそ川飼料では、食欲増進のサポートを主軸に、競走馬の健康を保つための紀州梅を原料とした梅抽出物サプリメント(Vitav-バイタブ)を開発しました。この度、Vitavを使用し、ウマにおける梅抽出物の効果を検証することを目的とした論文が発表されました。
【学会名】第36 回日本ウマ科学会学術集会
【会期】2023年11月27日・28日
【演題名】サラブレッドにおける梅抽出物の効果
原田大地、水上寛健、奥野祥二、遠藤祥郎 日本中央競馬会、和歌山工業高等専門学校
演題の抜粋
■材料と方法
JRA日高育成牧場および宮崎育成牧場にて調教を行うサラブレッド種、2歳馬、83頭を用い、梅抽出物(Vitav)200g投与群、梅抽出物(Vitav)40g投与群、対照群に記載の通り群分けをしました。
投与期間は2023年2月1日から4月16日までとし、1日2回半量ずつを混餌投与しました。
■梅抽出物がウマのコンディショニングに有用
梅抽出物の投与により、ボディコンディションスコア(以下BCS)の上昇および毛づやの早期良化
毛づやの評価は、月に一度、3人の評価者が1~3でスコア化し、評価者の平均値より算出しました。
BCSは月に一度定期的に計測し平均値を算出しました。
各群において、前月とのデータを比較したところ、40g投与群の3月から4月でBCSの有意な上昇を認めました。
毛づやについても、前月と比較してみたところ、40g投与群の2月から3月で、スコアの有意な上昇がみられました。
■多様性に富む健康的な腸内環境へ寄与
腸内細菌叢の変化について、特徴的な変化が認められた細菌について示します。
こちらのグラフは、Kiritimatiellae(キリティマティエラエ)綱という(綱)の下流の属の細菌における1月と4月の細菌数を表しています。
200g、40g投与群において、この細菌の有意な増加が認められました。
梅抽出物投与群で有意な増加が認められた腸内細菌について、Kiritimatiellae(キリティマティエラエ)綱と関係するKiritimatiellaeota(キリティマティエラエオタ)門 という(門) は、ウマの腸内細菌叢におけるα多様性と正の相関があること、下痢発症馬において存在割合が低く、回復する際に割合が増加することが報告されています。
α多様性とは、サンプル内の菌種の多様性のことであり、高いほど菌種が豊富なことを表し、一般的に健全で良いとされています。
加えて、Kiritimatiellaeota(キリティマティエラエオタ)門 は、他の細菌とともに食物繊維を発酵して、短鎖脂肪酸を生成することが報告されています。
短鎖脂肪酸は、腸上皮細胞へのエネルギーを供給し、腸の形態・機能を良好に維持する役割を持つことが知られており、これらのことから、梅抽出物の投与が多様性に富む健康的な腸内環境への変化に寄与する可能性が考えられました。
競走馬専用サプリメントVitav(バイタブ)とは
Vitav(バイタブ)は競走馬の健康を保つための紀州梅を原料とした梅抽出物サプリメントです。
紀州ほそ川グループでは 、和歌山県紀州南部で100年続く老舗梅干屋として世界でもいちはやく梅の有用成分に注目。和歌山県立医科大学と紀州梅の有用成分を特殊製法(特許取得済み)で濃縮した梅抽出物を用いた共同研究を続け、ヒトへの開発を成功させました。その結果を経て、この梅抽出物を競走馬のためのサプリメントとして展開したのがVitav(バイタブ)です。
※2022年11月16日 薬物検査を(財)競走馬理化学研究所にて実施、飼料等薬物検査成績は陰性
Vitav(バイタブ)は紀州梅を原材料とした梅抽出物です。クエン酸・リンゴ酸等をはじめ梅の有用成分が凝縮されています。酸味のある液体で、濃厚飼料に混合して給与。経口投与も可能です。
【使用方法】
投与方法:経口投与、濃厚飼料に添加して与える。嗜好性問題無し。
投与量:基本量1日40g(馬体重1kgあたり0.1g目安)、最大300gまで増量可能。増量する場合は分散して与えても良い。
機能性:抗酸化活性、αグルコシダーゼ抑制
効能:飼葉食いの改善、毛づやの良化、腸内細菌叢改善、胃潰瘍予防、疲労回復促進
紀州ほそ川飼料について
和歌山県紀州南部で100年続く老舗梅干屋として梅の用途開発の研究を続けてきた紀州ほそ川をグループ会社に持ち、研究にこだわる社風を受け継ぎます。『文化的、生産する。』を理念に、生産=人と競走馬の役に立ち喜ばせる会社であり続けます。
Vitav公式URL:
https://vitav.jp/
―――受賞歴―――
県知事賞
安藤百福賞
地域経済総合研究所 ちいき経済賞
独立行政法人中小機構 地域資源活用事業認定
経済産業省 農商工連携88選
農林水産省 フードアワードニッポンアクション入賞 他
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(2023/11/28 13:00)
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