Craif、新生児の難病 脊髄性筋萎縮症(SMA)の早期発見・治療につながる「迅速で、簡便なスクリーニングキット」を開発
Craif株式会社
~第65回 日本神経学会学術大会にて発表~
Craif株式会社(所在地:東京都文京区、CEO:小野瀬 隆一、以下Craif)は脊髄性筋萎縮症(SMA)の早期発見・治療につながる「迅速で、簡便なSMAスクリーニングキット」を開発いたしました。この新しい検査キットを用いた研究成果を、第65回 日本神経学会学術大会にて、研究責任者であるCraif 平野 雅規(MD,Ph.D.)が、CraifのMedical Affairs ディレクター 夏目 敦至(名古屋大学 未来社会創造機構特任教授)、名古屋大学 大学院医学系研究科 神経内科学 勝野 雅央 教授、佐橋 健太郎 准教授と共同で行った研究成果を発表したことをお知らせいたします。
■SMAに関する現状と課題
SMAは先天的な遺伝子の変異が原因で多くが乳幼児期に発症し、運動発達が障害され、哺乳や食べ物の飲み込み、呼吸が困難となる神経難病です。治療が施されない場合、死亡に至ることもあります。近年、SMAの運動発達障害を改善する治療法が開発されていますが、病気が発症または進行してからの治療では効果が限定的です。そのため、SMAを発症前や発症後早期に発見し、早期治療に繋げることが極めて重要です。その中で、2023年11月、こども家庭庁は「新生児マススクリーニング検査(*1)」にSMAを追加する方針を固め、将来的には全国で公費による検査が実施されることを目指しています。
一方で、現行の「SMAスクリーニング検査」は採血と高度な検査設備を必要とするため、専門検査機関を経由して検査結果を受け取るフローが主流になっています。そのため、検査結果が得られるまで約1~2週間を要しており、治療決定までの時間を短縮することが課題と考えられます。出生後すぐに結果が分かることが求められている中で、Craifは新生児へ負担が少なく、誕生後1.5時間以内にその場で検査結果を確認できる「迅速で、簡便なSMAスクリーニングキット」を開発しました。現在前向き臨床試験を開始しており、今後規模の拡大を予定しております。
*1.新生児における先天代謝異常などの疾患やその疑いを早期に発見し、発病する前から治療が出来るようにすることを目的とした検査。多くの疾患が公費負担になっていますが、SMAは全国一律の公費負担からは対象外。
■開発したSMAスクリーニングキットについて
概要
採取しただ液を試薬と混合し、簡易的にDNAをPCR増幅した後、専用のスクリーニングキットに設置することで、1.5時間以内にその場でSMAのスクリーニングを実施できる検査
特徴
・特殊な検査設備が不要で、簡易な操作で使用可能なため、産科クリニックなどでも実施可能
・新生児誕生後1.5時間以内にその場で検査結果を確認可能
・低侵襲に採取可能なだ液で検査可能
技術的な新規性
・SMAの原因遺伝子だけを高効率に増幅可能な高精度プライマーの開発
・二値判定(陽性/陰性)で判別できる検査設計を実現
今後の展望
・前向き臨床試験を開始しており、規模の拡大を予定
・その場で迅速に標的核酸配列を検出する独自技術を活用し、SMA以外の遺伝性疾患をはじめとした各種疾患のスクリーニングに応用
SMAスクリーニングキットを用いた検査手順
・STEP1
採取しただ液を試薬と混合し、簡易的にPCRでDNAを増幅させた反応液のチューブを準備
・STEP2
チューブをカートリッジ内に差し込むと、設置された剃刀がチューブに切れ込みを入れ、反応液がカートリッジ内に展開
・STEP3
青色ラインの出現有無を目視で確認し、検査完了
1.青色のバンドが2本(SMN1、RPPH1)出現した場合:健常(非SMA)と判定
2.青色のバンドが1本(RPPH1)のみ出現した場合:「SMN1」が欠損している可能性が高いため、SMA疑いと判定
【動画リンクはこちら】
https://youtu.be/epq3FLtY7uE
■第65回日本神経学会学術大会
・開催期間:2024年5月29日(水)~2024年6月1日(土)
・開催地: 東京国際フォーラム(東京都)
・公式ホームページ:https://www.neurology-jp.org/neuro2024/
■ Craifについて
Craifは、2018年創業の名古屋大学発ベンチャー企業です。尿などの簡単に採取できる体液中から、マイクロRNAをはじめとする病気に関連した生体物質を高い精度で検出する基盤技術「NANO IP(R)︎(NANO Intelligence Platform)」を有しています。CraifはNANO IP(R)︎を用いてがんの早期発見や一人ひとりに合わせた医療を実現するための検査の開発に取り組んでいます。
【会社概要】
社名:Craif株式会社(読み:クライフ、英語表記:Craif Inc.)
代表者:代表取締役 小野瀬 隆一
設立:2018年5月
資本金:1億円(2024年3月1日現在)
事業:がん領域を中心とした疾患の早期発見や個別化医療の実現に向けた次世代検査の研究・開発、次世代がんリスク検査「マイシグナル・スキャン」、手軽ながんリスク検査「マイシグナル・ライト」、がんに特化した遺伝子検査「マイシグナル・ナビ」の提供
本社:文京区湯島2-25-7 ITP本郷オフィス5F
URL:https://craif.com/
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~第65回 日本神経学会学術大会にて発表~
Craif株式会社(所在地:東京都文京区、CEO:小野瀬 隆一、以下Craif)は脊髄性筋萎縮症(SMA)の早期発見・治療につながる「迅速で、簡便なSMAスクリーニングキット」を開発いたしました。この新しい検査キットを用いた研究成果を、第65回 日本神経学会学術大会にて、研究責任者であるCraif 平野 雅規(MD,Ph.D.)が、CraifのMedical Affairs ディレクター 夏目 敦至(名古屋大学 未来社会創造機構特任教授)、名古屋大学 大学院医学系研究科 神経内科学 勝野 雅央 教授、佐橋 健太郎 准教授と共同で行った研究成果を発表したことをお知らせいたします。
■SMAに関する現状と課題
SMAは先天的な遺伝子の変異が原因で多くが乳幼児期に発症し、運動発達が障害され、哺乳や食べ物の飲み込み、呼吸が困難となる神経難病です。治療が施されない場合、死亡に至ることもあります。近年、SMAの運動発達障害を改善する治療法が開発されていますが、病気が発症または進行してからの治療では効果が限定的です。そのため、SMAを発症前や発症後早期に発見し、早期治療に繋げることが極めて重要です。その中で、2023年11月、こども家庭庁は「新生児マススクリーニング検査(*1)」にSMAを追加する方針を固め、将来的には全国で公費による検査が実施されることを目指しています。
一方で、現行の「SMAスクリーニング検査」は採血と高度な検査設備を必要とするため、専門検査機関を経由して検査結果を受け取るフローが主流になっています。そのため、検査結果が得られるまで約1~2週間を要しており、治療決定までの時間を短縮することが課題と考えられます。出生後すぐに結果が分かることが求められている中で、Craifは新生児へ負担が少なく、誕生後1.5時間以内にその場で検査結果を確認できる「迅速で、簡便なSMAスクリーニングキット」を開発しました。現在前向き臨床試験を開始しており、今後規模の拡大を予定しております。
*1.新生児における先天代謝異常などの疾患やその疑いを早期に発見し、発病する前から治療が出来るようにすることを目的とした検査。多くの疾患が公費負担になっていますが、SMAは全国一律の公費負担からは対象外。
■開発したSMAスクリーニングキットについて
概要
採取しただ液を試薬と混合し、簡易的にDNAをPCR増幅した後、専用のスクリーニングキットに設置することで、1.5時間以内にその場でSMAのスクリーニングを実施できる検査
特徴
・特殊な検査設備が不要で、簡易な操作で使用可能なため、産科クリニックなどでも実施可能
・新生児誕生後1.5時間以内にその場で検査結果を確認可能
・低侵襲に採取可能なだ液で検査可能
技術的な新規性
・SMAの原因遺伝子だけを高効率に増幅可能な高精度プライマーの開発
・二値判定(陽性/陰性)で判別できる検査設計を実現
今後の展望
・前向き臨床試験を開始しており、規模の拡大を予定
・その場で迅速に標的核酸配列を検出する独自技術を活用し、SMA以外の遺伝性疾患をはじめとした各種疾患のスクリーニングに応用
SMAスクリーニングキットを用いた検査手順
・STEP1
採取しただ液を試薬と混合し、簡易的にPCRでDNAを増幅させた反応液のチューブを準備
・STEP2
チューブをカートリッジ内に差し込むと、設置された剃刀がチューブに切れ込みを入れ、反応液がカートリッジ内に展開
・STEP3
青色ラインの出現有無を目視で確認し、検査完了
1.青色のバンドが2本(SMN1、RPPH1)出現した場合:健常(非SMA)と判定
2.青色のバンドが1本(RPPH1)のみ出現した場合:「SMN1」が欠損している可能性が高いため、SMA疑いと判定
【動画リンクはこちら】
https://youtu.be/epq3FLtY7uE
■第65回日本神経学会学術大会
・開催期間:2024年5月29日(水)~2024年6月1日(土)
・開催地: 東京国際フォーラム(東京都)
・公式ホームページ:https://www.neurology-jp.org/neuro2024/
■ Craifについて
Craifは、2018年創業の名古屋大学発ベンチャー企業です。尿などの簡単に採取できる体液中から、マイクロRNAをはじめとする病気に関連した生体物質を高い精度で検出する基盤技術「NANO IP(R)︎(NANO Intelligence Platform)」を有しています。CraifはNANO IP(R)︎を用いてがんの早期発見や一人ひとりに合わせた医療を実現するための検査の開発に取り組んでいます。
【会社概要】
社名:Craif株式会社(読み:クライフ、英語表記:Craif Inc.)
代表者:代表取締役 小野瀬 隆一
設立:2018年5月
資本金:1億円(2024年3月1日現在)
事業:がん領域を中心とした疾患の早期発見や個別化医療の実現に向けた次世代検査の研究・開発、次世代がんリスク検査「マイシグナル・スキャン」、手軽ながんリスク検査「マイシグナル・ライト」、がんに特化した遺伝子検査「マイシグナル・ナビ」の提供
本社:文京区湯島2-25-7 ITP本郷オフィス5F
URL:https://craif.com/
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(2024/06/20 08:00)
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