医療・医薬・福祉

言語聴覚士がこどものためのことばの相談会の開催について日本言語聴覚学会で発表

一般社団法人ことばサポートネット
一般社団法人ことばサポートネットは、2024年6月兵庫県神戸市で開催された第25回日本言語聴覚学会において、こどものためのことばの相談会の取り組みに関する発表を行いました。


「こどものためのことばの相談会の取り組み」ポスター発表  6月21日(金)・松本竜弥

第25回 日本言語聴覚学会 概要
名称:第25回日本言語聴覚学会 in 兵庫・神戸
テーマ:シン・言語聴覚士 ~過去から未来を繋ぎ、共に生きる~
開催日:2024年6月21日(金)・22日(土)
会場: 神戸国際会議場
公式サイト:https://jaslht25.may-pro.net/index.html

こどものためのことばの相談会を開催するに至った経緯
 ことばの相談先がなかなか見つからない、という声を耳にすることは多く、言語聴覚士がいない自治体もあるのが現状です。
 当法人では、日頃からオンラインでことばの相談を受け付けていますが、自身の発話に心配事があっても誰にも相談できずに困っている子どもがいるかもしれないとの思いから、浅井スクスク基金の助成を受け、半田市教育委員会の後援の下現地開催での相談会を実施しました。

「こどものためのことばの相談会の取り組み」発表内容の概要

【実施内容】
・開催日:2023年11月18日(土)・19日(日)
・開催場所:愛知県半田市
・参加者:ことばに関する心配事のある17組の親子
・相談員:専門的知識・技術をもつ言語聴覚士
・告知方法:インターネット、SNS、チラシ配布






【結果】





・主訴:1.構音70% 2.言語発達18% 3.構音+言語発達 6% 4.吃音6%
・主訴が構音の方の内訳:1.未熟構音67% 2.側音化構音 25% 3.鼻咽腔閉鎖機能不全 8%
・対応:1.助言等 53% 2.訓練機関等の情報提供 47%
・事例紹介:
「くぐもった声に聞こえる」という主訴の15歳のお子さん、「サ行がいえない」という5歳のお子さんの2例を取り上げて、評価結果や対応内容について発表いたしました。

<相談利用者の声>
・ここ数年もやもやしていたことがすっきりしました
・次のステップがわかり非常に有意義でした
・定期的に実施いただけると嬉しいです
・今までどこへ相談すればよいのか、どこを受診すればいいのかわかりませんでしたが今日のお話で色々な所を知り、子どものために動いてあげられそうです

【考察・展望】
・対面での対応が必須だったと思われる例と、ビデオ通話でも一定の効果があった可能性がある例があった
・専門性の高い言語聴覚士への相談機会の確保のためには、対面・ビデオ通話を併用していくことが解決の一助となる可能性が示唆された
・言語聴覚士の認知度が低いことが、ことばの相談に速やかに繋がれない一因になっていることが示唆されたため、自治体等と連携した定期的な相談機会の確保、教育機関等に向けた啓発が必要であると考えられた

今後の展望 ~言語聴覚士の社会資源の地域差解決に向けて~
 今回の相談会は早期に満席となり、「ことばの相談」事業への関心の高さと、相談先に悩んでいた方が多数いらっしゃったことがうかがわれました。
 地域で行う現地開催の相談会の意義を実感するとともに、ICTを活用することで、これまでサポートを受けられなかったお子さんにも支援を届けられる可能性があることがわかりました。
 
必要性があっても、待機期間が長い、近くに専門職がいないといった状況に辛い思いをされるお子さん、保護者の方が少しでも減るよう、これからも活動を続けてまいります。

【団体概要】


一般社団法人ことばサポートネット
ことばサポートネットは、ことばや発音に悩む方々に、
言語聴覚士がいつでも寄り添える体制づくりを進めています。
■オンラインことばの相談・発音練習
■お子さん・保護者様向けイベント
■園・学校・保健センターでのことばの教室
■専門職向け講座・講習会など
■研修・啓蒙・調査研究

詳細は、公式ウェブサイトをご覧ください。
一般社団法人ことばサポートネット
https://www.kotoba-support-net.org/


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