医療AIプラットフォーム技術研究組合
医療現場における生成AIのリスク対策を示し、導入と利用を加速
「医療・ヘルスケア分野における生成AI利用ガイドライン」の活用イメージ
【概要】
医療AIプラットフォーム技術研究組合(略称「HAIP」)は、令和5年度厚生労働行政推進調査事業費(特別研究)補助金にて採択を受けた「医療・ヘルスケア分野における生成AI適用の可能性と課題の検討、及び利活用ガイドライン策定のための研究 (23CA2044)」の成果として、株式会社日立コンサルティングの協力のもと、「医療・ヘルスケア分野における生成AI利用ガイドライン」(以下「本ガイドライン」)を策定しました。
生成AIは多様な用途で普及しはじめており、医療・ヘルスケア分野でも、医療現場で抱える様々な課題の有力な解決策の一つとして利用が期待されています。
一方で、生成AIはプロンプトが再学習に利用されることによる情報漏えいや、アウトプットに著作権侵害や差別的な表現、不正確な情報が含まれる等、様々なリスクが存在します。特に医療・ヘルスケア分野では、医療情報を取扱うことや、不正確な情報を用いて患者への診療等を行った際の影響が大きいこと等から、その利用には注意が必要です。
このような背景から、生成AIのリスクと対策が不透明な場合、医療現場での利用が進まない懸念があります。本ガイドラインでは、医療現場での生成AIの導入と利用を促進するために、医療現場での実際のユースケースに沿った形で、注意すべきポイントをまとめました。
医療・ヘルスケア分野での生成AIの利用は、今後も重要性が高まることが見込まれます。HAIPは、生成AIが患者や医療従事者等のステークホルダーに対し、安全・安心な形で利用され、業務効率化や医療費の削減、医療サービスの質の向上等の様々なメリットを享受できるものとなることを今後も目指していきます。
【本ガイドラインの概要】
本ガイドラインは、生成AIを医療機関・薬局等で利用する方、もしくは開発に携わる方が注意すべきポイントを理解し、医療現場での生成AIの導入と利用を促進することを目的に策定しています。
医療現場での生成AI利用によるリスクを適切に管理するためには、利用フェーズだけでなく、開発フェーズから対策を講じる必要があります。そのため、本ガイドラインでは利用者と開発者の視点から、それぞれ対策を示しています。
また、医療・ヘルスケア分野における医療機関・薬局等での生成AIのユースケースとして想定されるものを8つ取り上げており、これらの各ユースケースの概要とともに、リスクと対策例をまとめています。
【今後について】
生成AIは、想像を超える速度で技術の進化があることに加え、医療現場における新たなユースケースが生まれ、社会ルールの整備や利用者や開発者のリテラシー向上に向けた取り組みなど、発展途上であり変化が激しい分野です。
今後は、以下の2点について取り組みを進めていきます。
- ガイドラインを継続的に発展進化させていくための仕組みづくり
- 医療機関の方々がより使いやすいように、業務フローに沿った生成AIの利用シーンとリスク、および対策に整理
【医療AIプラットフォーム技術研究組合の概要】
【ホームページ】
https://haip-cip.org
【本件問い合わせ先】
医療 AI プラットフォーム技術研究組合
l E-mail :admin@haip-cip.org
【PDF版はこちら】
d113605-5-965e9475c16c8b824a728bbf0a0d583e.pdf
医療AIプラットフォーム技術研究組合
「医療AIプラットフォーム技術研究組合」(Healthcare AI Platform Collaborative Innovation Partnership、略称「HAIP」)は、医療AIサービスの普及・発展のため、技術研究組合法に基づき厚生労働大臣および経済産業大臣の認可を得て、2021年4月1日に設立された非営利共益の法人です。
医療AIの開発~評価~実装までを一気通貫で担うAI開発基盤、ラボ基盤、サービス事業基盤の研究開発を、HAIPの組合員だけでなく、HAIPの趣旨に賛同いただける企業やアカデミアの方々と共に進め、その成果を誰もが活用できるようオープン領域として公開していきます。
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(2024/10/02 10:00)
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