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『日本デイケア学会 第29回年次大会 兵庫大会』にて、早期の栄養評価・栄養介入によるデイサービス利用継続率向上に伴う費用対効果の調査結果を発表

ネスレ日本 ネスレ ヘルスサイエンス カンパニー
ネスレ日本株式会社 ネスレ ヘルスサイエンス カンパニー(本社:兵庫県神戸市、カンパニープレジデント:中島昭広)は、2024年12月7日(土)~8日(日)に神戸商工会議所会館で開催された『日本デイケア学会※1 第29回年次大会 兵庫大会』にて、早期の栄養評価・栄養介入によるデイサービス利用継続率向上に伴う費用対効果の調査結果を発表しました。
ネスレ ヘルスサイエンスは、科学的な根拠に基づき、顧客の課題に応じたソリューション(製品、サービス、ツール、情報など)を提案することで、栄養療法の道を切り開いてきました。今後も、研究活動や学術発表によって栄養療法の発展に寄与するとともに、科学的根拠に基づいた製品やサービス、情報提供を行っていきます。
※1 日本デイケア学会は、デイケアの発展と向上を意図し、デイケア従事者およびデイケアに従事しようとする者を会員(正会員、 団体会員)にして、この分野の学術研究の促進および会員相互の交流の推進を目的にしております。現在の会員数は、正会員、 団体会員をあわせ約1,200名で、精神科デイケア、老人デイケアおよびデイサービスの従事者が大部分を占めていますが、 思春期デイケア、アルコールデイケア、作業所など、幅広くデイケアおよび近縁領域の従事者、研究者が会員に加わっています。 (日本デイケア学会 沿革;https://www.daycare.gr.jp/01-aboutus-01.shtmlより抜粋
早期の栄養評価・栄養介入によるデイサービス利用継続率向上に伴う費用対効果
通所介護事業所の半数近くは赤字であり、利用率の低下が赤字の一因であると報告されており※2、経営状況の改善が課題です。私たちのこれまでの研究結果から、通所介護施設(デイサービス)を利用する高齢者の27.2%が低栄養もしくは低栄養のリスクがあることが確認され、低栄養もしくは低栄養リスクのある利用者が経口栄養補助食品(ONS)を継続摂取する事により、通常の介護(通常の食事提供のみ)を継続した場合と比較し、入院、入所等による、デイサービスの利用中止率が減少する事が明らかになりました※3。
本調査では、早期の栄養評価・栄養介入によるデイサービス利用継続率向上が、介護事業者の運営コストにどのような影響を与えるか検討を行いました。



※2費用対独立行政法人 福祉医療機構. 2022年度 通所介護の経営状況について.
※3 Takano H, et al. Front Nutr 2024.11:1375592.202.
体重、BMI、握力、ふくらはぎ周囲長が増加
私たちのこれまでの研究結果から、低栄養もしくは低栄養リスクのある利用者がONSを継続摂取する事により、体重、BMI、握力、ふくらはぎ周囲長が摂取前と比較して有意に増加する事が確認されています※3。












平均値±標準偏差、対応のあるt 検定(vs 開始時) * p<0.05
日本デイケア学会 第29回年次大会 兵庫大会 発表資料より抜粋
デイサービス利用者1人あたりの利用期間と売り上げが増加


日本デイケア学会 第29回年次大会 兵庫大会 発表資料より抜粋

本調査から、ONSを活用した介護は、通常の介護と比較して、デイサービス利用者一人当たりの利用期間が15か月間増加し、総売り上げに相当するLife Time Valueが997,500円増加すると推計されました。
デイサービス利用中止による損失額が減少

日本デイケア学会 第29回年次大会 兵庫大会 発表資料より抜粋

本調査から、デイサービスの利用中止による損失額は、ONSを活用した介護では一月あたり42,560円、通常の介護では一月あたり85,120円と推計されました。利用者の補填を考慮しない場合、1年後には約50万円、事業者の収支に差が出ると推計されました。
‐ 試験概要 ‐
タイトル: 早期の栄養評価・栄養介入によるデイサービス利用継続率向上に伴う費用対効果の検討
対象: 低栄養またはリスクありのデイサービス利用者に対し、ONSによる栄養介入を行った場合と、通常の介護(通常の食事提供のみ)を継続した場合の介護事業者の収益の推計値
評価項目: デイサービス利用者1人あたりの利用期間と売り上げ(Life Time Value), デイサービス利用中止による介護事事業者の損失額, (ONSを含む食事費用は事業者により費用負担者が異なるため除外)
発表者: 高野 太樹,鎌田 征和,市川 正樹(ネスレ日本株式会社 ネスレ ヘルスサイエンス カンパニー),小菅 さくら(株式会社ソラスト 介護事業本部 事業企画部),本川 佳子(東京都健康長寿医療センター研究所 自立促進と精神保健研究チーム),五十嵐 中(東京大学大学院 薬学系研究科), 吉田 貞夫(ちゅうざん病院, 沖縄大学健康栄養学部, 金城大学)

ネスレ ヘルスサイエンス
■ネスレ ヘルスサイエンスについて

ネスレ ヘルスサイエンスは、2011年食品飲料業界のリーディングカンパニーである「ネスレ」によって創設された、先進的なヘルスサイエンスカンパニーです。世界140カ国以上で、12,000人以上の社員が在籍し、消費者向け健康製品、医療介護施設向け栄養補助製品、科学的知見を取り入れたビタミンやサプリメントなど、幅広いブランドを展開しています。「高い付加価値」と「グローバルな研究開発力」を強みとし、「栄養の力」を基軸に、総合的に健康をサポートする提案をしています。

■ネスレ ヘルスサイエンスのパーパスについて

ネスレ ヘルスサイエンスは、“Empowering healthier lives through nutrition(栄養を通じて、人々のより健康的な生活を支援すること)”をパーパスとしています。消費者、医療・介護現場が願う健康的な生活のため、高品質で科学的根拠に基づく栄養ソリューションを顧客に提供しています。
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