治療・予防 2024/12/25 05:00
子どもの5人に1人がネット依存
~コロナ以降に変化見られず(国立成育医療研究センター 森崎菜穂部長)~
日本人の90%以上が一度は経験するにきび。「青春のシンボル」ともいわれるが、症状は人によって異なり、対処が不適切だと皮膚に痕が残ったり、深刻な悩みの原因になったりすることもある。近年、医療機関で処方される塗り薬の種類が増えて、症状の段階に応じた薬の使い分けが可能になった。にきびの治療に詳しい虎の門病院(東京都港区)皮膚科の林伸和部長に、最新の治療について聞いた。
▽広がる塗り薬の選択肢
にきびは、皮脂の分泌が盛んになり、毛穴にたまることから始まる。この初期状態を「コメド(面ぽう、白にきび)」と言う。たまった皮脂にアクネ菌という細菌が増殖して炎症が起き、赤いぶつぶつ(赤にきび)が現れる。
塗り薬の使い方と種類
10年前までは、抗菌薬で細菌を殺して炎症を抑える治療が中心だった。2008年以降、皮脂が毛穴にたまらないようにする「アダパレン」「過酸化ベンゾイル(BPO)」などの塗り薬が発売され、初期のコメドの段階から治せるようになった。アダパレンとBPOとでは効く仕組みは異なるが、ともに毛穴のつまりを改善する。BPOには消毒薬のような働きもある。さらに、両方の配合剤や、BPOと抗菌薬の配合剤など、塗り薬の選択肢が広がっている。
炎症が強い赤にきびの時期には、2種類の配合剤のいずれかを用いるか、アダパレンと抗菌薬の塗り薬を併用する。炎症が治まったら、アダパレン単独またはBPO単独に切り替える治療法が推奨されている。長期にわたって良好な状態を維持することが可能だという。
▽抗菌薬の長期使用は避けて
林部長は「炎症が治まり、にきびが小さくなった時点で、治療を中断してしまうと再発する恐れがあります。赤にきびのもととなるコメドの治療を続けることが大切です」と強調する。症状によっては抗菌薬が必要な場合もあるが、「長期間(3カ月以上が目安)抗菌薬を続けたり、中断・再開を繰り返したりすると、薬剤耐性菌が生じる危険があります。そうした使い方は避けましょう」と警鐘を鳴らす。また、アダパレンによる皮膚の乾燥や、BPOによる皮膚刺激感などに注意が必要だという。
にきびに関する情報は氾濫しているが、中には科学的根拠の乏しいものや不適切なものも少なくない。うのみにすると、自分の年齢や肌質に合ったスキンケアとは程遠いものになってしまう。林部長は「にきびで悩む人は、皮膚科で治療を受けることが大切です」とアドバイスする。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
(2019/04/30 17:00)
治療・予防 2024/12/25 05:00
子どもの5人に1人がネット依存
~コロナ以降に変化見られず(国立成育医療研究センター 森崎菜穂部長)~
治療・予防 2024/12/24 05:00
進行を予測する指標発見
~間質性肺炎の早期治療で(大阪大学大学院 榎本貴俊医師ら)~
治療・予防 2024/12/23 05:00
薬物療法が大きく進歩
~ぼうこうなどの尿路上皮がん(虎の門病院 三浦裕司部長)~