一流に学ぶ 天皇陛下の執刀医―天野篤氏
(第18回)陛下の手術チーム始動=初ミーティングで成功確信
執刀医の天野氏は「ワイドショーに自分の顔写真が出たけれど、毎日予定していた患者さんの手術をしていましたし、何らいつもと変わらない生活をしていました。ただ、道を歩いていると誰かが寄ってきてコメントを取ろうする。余計なことは言えないと注意するようにしていました」と振り返る。
天野氏が手掛けた心臓バイパス手術の症例数は圧倒的にトップで、執刀に表立って異論を唱える人はいなかった。ただ「何であいつなんだ」と陰で言う医師がいるとの話は本人の耳にも入っていた。
東大病院で執刀することについて「アウェー」「敵地に乗り込む」などと取り上げるメディアもあったが、天野氏がそういった思いを感じることは全くなかったという。
「よその病院で手術することはよくあります。1人で海外に行って手術したこともありますから『まあ何とかなる』と非常に楽観的な気持ちでした」と天野氏。「国の税金で整えた最高水準の環境で手術できると思っていましたし、(順天堂大の)われわれとどれくらい差があるんだろうという興味もありました」
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(2017/03/21 13:17)
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