急性副腎不全〔きゅうせいふくじんふぜん〕
健常人では1日約20mgのコルチゾールが分泌されますが、感染、手術、外傷などのストレスにさらされたときにはこの数倍が分泌されて生体を防御します。しかし、アジソン病や先天性副腎過形成のように副腎機能が低下している場合には、コルチゾールを十分に分泌できず、こうしたストレスに耐えられなくなりショック状態におちいることがあります。副腎に出血が起きたときにもみられます。他の疾患のために副腎皮質ステロイド薬を服用していて、急に中止したときも起こりやすいので注意が必要です。糖質ステロイド薬を服用すると、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)の分泌が低下して副腎が萎縮し、ホルモンを分泌できないからです。
発症は急激で、疲労感、倦怠(けんたい)感に続き、悪心(おしん)、嘔吐(おうと)、下痢、発熱、低血圧、低血糖、進行すると意識障害、呼吸困難などを呈し、放置すれば死に至る重篤な状態です。
本症が疑われた場合にはただちに、水分、ナトリウム、糖とともにコルチゾールを投与します。原因となる疾患(感染など)があれば、これに対する治療が必要です。
大切なことは予防です。通常量のコルチゾールを服用している人が前述のようなストレスにさらされた場合には、通常量の数倍のコルチゾールを服用する必要があります。
副腎皮質ホルモン薬を服用しているときは、その旨を記入したカードを携帯すると緊急時に役立ちます。急性副腎不全が疑われる場合には、脱水に対して生理的食塩水を中心とした十分な量の輸液と糖質ステロイド(コルチゾール製剤)の投与が必要です。
発症は急激で、疲労感、倦怠(けんたい)感に続き、悪心(おしん)、嘔吐(おうと)、下痢、発熱、低血圧、低血糖、進行すると意識障害、呼吸困難などを呈し、放置すれば死に至る重篤な状態です。
本症が疑われた場合にはただちに、水分、ナトリウム、糖とともにコルチゾールを投与します。原因となる疾患(感染など)があれば、これに対する治療が必要です。
大切なことは予防です。通常量のコルチゾールを服用している人が前述のようなストレスにさらされた場合には、通常量の数倍のコルチゾールを服用する必要があります。
副腎皮質ホルモン薬を服用しているときは、その旨を記入したカードを携帯すると緊急時に役立ちます。急性副腎不全が疑われる場合には、脱水に対して生理的食塩水を中心とした十分な量の輸液と糖質ステロイド(コルチゾール製剤)の投与が必要です。
(執筆・監修:東京女子医科大学 常務理事/名誉教授 肥塚 直美)
他の病気について調べる
関連トピックス
-
新米医師こーたの駆け出しクリニック 2022/09/30 05:00
自分の判断で薬をやめてしまう怖さ 思わぬ結果を招くことも
-
治療・予防 2019/11/06 07:00
皮膚や爪に褐色の色素沈着―アジソン病 慢性的な副腎皮質ホルモン分泌の低下
-
病名から医師を探す
「ドクターズガイド」はこちら » - 泌尿器科に所属する医師はこちら »
- 脳神経外科に所属する医師はこちら »
- 内分泌科・糖尿病に所属する医師はこちら »
- 循環器科に所属する医師はこちら »
- 耳鼻咽喉科に所属する医師はこちら »
- 整形外科に所属する医師はこちら »
- 形成外科に所属する医師はこちら »
- 血液内科に所属する医師はこちら »