偶発腫(インシデンタローマ)〔ぐうはつしゅ〕
CT(コンピュータ断層撮影)検査や超音波(エコー)検査がひろくおこなわれるようになって、偶然に副腎腫瘍が発見されることが多くなりました。これを偶発腫(インシデンタローマ)と呼んでいます。大部分はホルモンを分泌する能力がない非機能性の良性腺腫ですが、初期のホルモン産生腫瘍、副腎がん、転移がん、肉芽(にくげ)腫あるいはサブクリニカルクッシング症候群などのことがあります(クッシング症候群)。
血中ホルモン濃度に異常がなければ経過観察だけで十分で、腫瘍の直径が3cmを超えて、がんが疑われる場合には手術が必要です。
血中ホルモン濃度に異常がなければ経過観察だけで十分で、腫瘍の直径が3cmを超えて、がんが疑われる場合には手術が必要です。
(執筆・監修:東京女子医科大学 常務理事/名誉教授 肥塚 直美)