技術へのこだわりで進化を続けヒット商品を生み出す。株式会社Geek Guildが『my薬剤師』で目指す薬局のDXとは


株式会社Geek Guild(ギークギルド)は、持続可能な超高齢化社会の構築をミッションとして、AIの基礎研究と開発を進めてきました。みんなが快適に、質の良い生活につながるために、AI技術を社会実装したいというのが、弊社のもの作りの基本です。「my薬剤師」というこだわりのブランドで、薬剤師や医療従事者にとって、患者にとっても便利なシステムをご提供します。



ギークギルドのブランド「my薬剤師」。頼れる“かかりつけ薬剤師”がコンセプトです。患者の健康を第一に考えて、お薬を提供してくれる薬剤師を探すサイト、薬剤師の作業が効率化されるアプリをご提供。

なぜ、AI企業であるギークギルドが医療や薬剤師に着目したのでしょうか。


今回は、Geek Guildの創業者のお二人、尾藤美紀、花村慎介にmy薬剤師誕生の舞台裏や、商品にかける想いについて話を聞きました。



「自分たちにできることはないか。」COVID-19の感染拡大が考えるきっかけになったシステム開発。


COVID-19の感染拡大が猛威を振るうなか、医療従事者が患者や地域のためにご尽力されている姿を見て、患者に寄り添う医療従事者への敬意の念を抱きました。自分たちも何か協力したい、なにができるかと自問自答したとき、AI企業として自分たちができることは技術の提供、役に立つシステム開発だと思いました。


共同創業者&CEO 尾藤美紀


自身の経験と重なったから、より推進力をもってプロジェクトを進められた。


2020年の緊急事態宣言が発令され、COVID-19が猛威を振るい、外出を控えていたときです。生活用品はネット購入し郵送してくれるのに、処方薬は郵送されないことを不思議に思ったことがきっかけです。


調べるうちに、全国の薬局数は60000店舗でコンビニより多くなり、競争が激化する一方で、COVID-19の猛威を振るうなか、医療従事者として社会貢献をしてる薬剤師の姿に心を打たれました。経営改善と社会貢献の両立の困難な局面に立たされている薬局に対して、デジタル化による事業の効率化が解決策となり、私たちの技術やノウハウが役立つと直感しました。


薬局は薬を販売する小売業ですが、患者を大切にする医療従事者の職場である社会貢献事業です。利益と社会貢献のバランスが重要なところはAI事業にも通じること、また、私自身が小売業を営む家で育ち、薬局の小売店としての立ち位置に大変興味を持ちました。昭和の時代に商店街に小売店がたくさんありましたが、大型量販店の台頭により変化しました。小売店の変革の波が薬局にも押し寄せていることに関心をもち、経営革新に役立つことができるのではないかと考えました。


薬局DXを推進をする企画を立案し、京都府「コロナ社会ビジネスモデル創造事業」に採択され、京都の薬局プロジェクトとして活動を始めました。



”3年で黒字化”も。後継者不足の課題に応える事業承継モデルの取り組みとコラボ


京都商工会議所からの紹介で、京都小売薬業協同組合の米田理事長に京都の薬局プロジェクトの活動趣旨を説明しました。私の実家は医療ではなく、衣料の小売業です。昭和の時代に大型量販店が台頭し、その後の経営の大変さを実感しています。実家の事業を継承をしていれば、ユニクロのような効率化された経営を自分もしたかったことをお話ししました。組合の理事会でも賛同いただき、まずは、組合直営の「さぎの森薬局」の増田管理薬剤師と進めることになりました。タイミングよく、事業承継・店舗存続の新しいモデルとして、「さぎのもり薬局」を増田管理薬剤師が引き継ぎを始めたばかりでした。


さぎの森薬局に足を運びながら、増田管理薬剤師、米田理事長、さぎの森薬局のスタッフの方々から薬局事業の現場、現状を学び、薬局や薬剤師が必要とするシステム、効率化が図れるようなシステムの研究開発を進めました。また、京都府や京都市には薬機法に関わることについての指導を仰ぎつつ、実証実験を組合加盟薬局や京都市の薬局のみなさまの協力で進めることができました。さぎの森薬局は事業継承後、3年で黒字化されています。

京都小売薬業協同組合 米田宗一理事長とさぎの森薬局 増田聖也管理薬剤師



品質は下げず価格を抑え、調剤支援システム「my薬剤師」を多くの方に届けたい


薬局を1件ずつ回って、薬局のシステムや機器を知るにつれ、一般に比べて、薬局では、高い価格でシステムや機器を導入しておられると感じました。薬局の方に導入した理由をお伺いすると、「営業マンが丁寧な対応をしてくれるから」、「自分たちは、技術のことはわからない」という回答が多く、何とかしたいという思いになりました。そこで、組合の協力で講習会を開催し、デジタルトランスフォーメーション(DX)の重要性をお伝えしつつ、一方では、費用を抑えて、薬剤師が簡単に利用できる商品サービスの開発に取り組み、完成したのが、「my薬剤師」です。




高品質な商品で、薬剤師の負荷軽減をする「かんたん薬剤監査アプリ」


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my薬剤師「かんたん薬剤監査」の説明動画


調剤支援システム「my薬剤師」の一部機能を商品化、導入費用を抑えることと使いやすさとのどちらにもこだわった”かんたん薬剤監査アプリ”を新発売しました。

薬剤監査とは、調剤した薬剤が処方箋に記載した薬剤と合致しているかを確認する、薬剤師の作業です。この薬剤監査を支援するアプリです。


my薬剤師「かんたん薬剤監査アプリ」の特長

  1. 薬局のレセコン(*)との連携が不要だから、レセコン入力を待つ必要がない
  2. 処方せん上のQR読み取りデータと薬名を照合
  3. 結果をPCやiPadでも閲覧できる

(*)レセプトコンピュータのこと。医療機関が健康保険組合に医療費を請求するために診療報酬明細書を作成するシステム


処方せんのQRコードで処方せんの情報を読み取り、薬剤の画像をスマホで撮影して、薬剤の名前を読み取り処方せんの情報と照合するAI搭載アプリです。


薬局のレセコンと連携させることがスタンダードとされている、医療関連システム。そこをあえて、レセコン連携しませんでした。


レセコン連携が必要ないので、薬局の外でも使えます。在宅医療に適しています。今後は、患者自身や、病院の医師・看護師もみんなで連携して使えるように、バージョンアップしていきます。


共同創業者・CTO 花村慎介が語る「my薬剤師」の開発の裏側


続けて、開発を担当した共同創業者・CTOの花村慎介に話を聞きました。技術の一つ一つにこだわり、細部まで計算し尽くされた「my薬剤師」はどのようにして開発されたのか、詳しく伺いました。


共同創業者&CTO 花村慎介


なぜ、レセコン連携をしないアプリにしたのですか?


受付のスタッフが、レセコンに処方箋の内容を入力し、その入力データに基づいて、調剤機器やシステムを作動させるのが、現状の薬局のシステム構成です。処方箋の情報がレセコンに集約されています。そこで、レセコンとシステム連携させれば、当社のシステムやアプリも開発が容易でした。しかし、課題がありました。レセコンは今や60種類以上あり、それぞれと連携させるためには、アプリやシステムの導入時に、エンジニアが薬局に出向き、システム連携作業が必要となります。そのため、導入費用を請求することになります。

安価に手軽に導入してもらうためには、この連携作業を省く必要がありました。

また、レセコンとの連携をさせてしまうと、薬局でレセコンを自由に入れ替えることも難しくなり、DXの観点からも、課題があると思いました。


現状の医療システムでは考えられない、レセコン連携をしない、という大胆な選択をしました。そのため、当社アプリで処方箋データを素早く取り込むためのいくつもの技術的なハードルがありましたが、ユーザーにとっては、薬局内のレセコンにとらわれないシステム・アプリで、訪問医療の現場でも使える仕様になりました。病院や介護施設でもお使いいただけます。

また、レセコン入力の手間が省けますので、入力を待たずにすぐに調剤作業をし、薬剤監査できるというメリットがあります。オペレーターのレセコンへの入力ミスに、薬剤監査が影響を受けないというメリットもあります。



私たちの商品・技術のこだわり


これまで10年以上、AI研究開発を手掛けてきています。他社のAI製品の立ち上げにも携わってきました。しかし、今回は医療関連のAI事業という初の試みで、既存事業とは大きく異なります。患者の健康と体に関わることであり、処方箋という個人情報が関わるデータを取り扱いますので、データセキュリティに関しては、今まで以上に、厳しく管理をしています。ISMS認証(*1)をいち早く取得していました。


最先端技術を研究開発し、手間がかかっても自社で開発しています。

効率的な開発や経営をすることで、開発原価である人件費を削減しています。また、AI開発や運用にかかるサーバー費用を削減する独自技術があります。(*2)

基礎技術の開発を外部委託しないので品質のよい商品を安くご提供できます。


(*1) 情報セキュリティマネジメントシステム。情報セキュリティを管理する仕組みのこと

(*2) 2024年米国で特許取得、欧州、豪州、カナダ日本でも特許取得予定。


商品開発や技術について徹底的にこだわりをもって、品質の良いソフトウェアを使いやすい商品として、導入しやすい価格でご提供しています。このような商品開発への想いをもって、多くの人に良いものを届けるための努力をしています。


開発で苦労されたところは?


薬局・薬剤師の職場は忙しく、患者を待たせられない、待たせることがストレスになるとのこと。AIの画像認識の速度に対する要望が厳しく、通常、画像認識で30秒はかかるのを2秒から3秒でやってほしい、というハードルの高い要望でした。AIの速度を上げるためには、サーバーのマシンパワーを使うことになります。製品原価となるサーバー費用が上がります。提供価格が上がるので、利用しにくくなるという、ジレンマがありました。


どう解決されたのですか?


AIやデータベースなどに最先端の技術を導入することに加えて、無駄を徹底的に省きました。機能的にも、薬の数量をカウントする機能はカットしました。画像全部をAIで読み取れば時間がかかるので、最低限のAI機能に絞ることで、運用費用の削減をし、ご利用しやすい価格に落としていきました。

正直なところ、技術者としては技術をふんだんに使いたいところです。

しかし、「多くのみなさんに使っていただけること」を一番に考えて、提供価格のために精査しました。


医療従事者の心の支えになりたい


薬を扱うお仕事は、薬の取り間違いがあれば患者の健康と命に関わる、厳しく尊い営みです。そのような厳しいお仕事をされておられる医療従事者に安心して効率よく働ける職場環境を整えるしくみをご提供したいという思いが益々強くなってきています。


購入しやすい価格で、品質の良いものを、多くのかたに使っていってほしい、そのためにギークギルドが社会のために何ができるのかを日々考えて行動し、自社の商品に繋がることをモットーとしています。


弊社の商品はAI技術を用いた便利なアプリです。


ユーザーが良いお仕事環境・利用環境に恵まれ、心身ともに安心して、そして夢をかなえるため毎日を過ごすお手伝いができることが全社員の想いです。徹底した効率の良い経営をし、良いものをお手頃な価格で提供できる、デジタルヘルス業界での立ち位置を築きます。



【商品概要】

・商品カテゴリー:薬剤監査アプリ

・商品名:my薬剤師「かんたん薬剤監査アプリ」

・推奨端末:iPhone13~15およびiPad、PC(Androidは要相談)

・小売価格:3,000円+消費税から(取り扱い処方箋枚数に応じて課金)

・販売先:京都の薬局プロジェクト オンラインショップ https://kyoto-yakkyoku.net/




持続可能な超高齢化社会をめざす|Geek Guildのこだわり


1.自社生産にこだわったものづくり。

Geek Guildは京都市西京区の本社所在地のAIスタートアップです。創業時から培ってきたAI技術に関連する商品の製造技術・企業風土が安心・安全な商品を創り上げています。


2.クオリティコントロール・セキュリティ対策を実施。

すべての商品を完璧な品質でお客様の元に届けるために、きちんと管理された技術工程で、企画から生産・検品・デリバリーまでクオリティコントロールを実施。京都本社でISMSを取得し、個人情報の保護やセキュリティ対策をしています。


3.ひとつひとつ厳選した最先端技術を独自使用。

研究・企画段階で自社の品質に合うものをひとつひとつ厳選。サステナビリティを重視し、汎用的なAIモデルを自社開発しオープンソースにして公開しています。

https://www.smalltrain.org/


4. ユニークな商品企画。

お客さまのニーズを見つめ続け、商品の企画・生産を行ってきたGeek Guild。効率化を重視した独自の目線で、ユニークな商品を生み出しています。


5.ユーザーのご要望に寄り添ったものづくり。

ユーザーの利便性を追求し、使いやすくユーザーのご要望に寄り添った商品づくりを心がけています。



お試しサービスを実施。商品を実際にお使いいただき、使いやすさを実感していただけます。

※お試しサービスをご希望の方は事前にお問い合わせフォームよりご連絡ください。


【会社概要】

株式会社 Geek Guild

代表取締役:花村慎介 尾藤美紀

会社住所:京都市西京区御陵大原1-36 京大桂ベンチャープラザ310

TEL:075-393-3015

E-mail : info@geek-guild.jp

企業サイト:https://www.geek-guild.jp

製品サイト:https://kyoto-yakkyoku.net/

my薬剤師・患者向けサイト:https://my-yakuzaishi.com/




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