株式会社オーガンテック
動物実験に代わる技術のグローバル展開でアニマルフレンドリーな社会を目指す
再生医療の研究開発を通じて、世界の人々の健康と生活の質の向上を目指す株式会社オーガンテック(本社:東京都中央区、代表取締役:小川美帆、近藤嵩、以下「当社」)は、韓国の医療機器メーカーであるOrgan Eco Tech Co., Ltd. (www.organecotech.kr)(本社: Kyunggi-do, S.Korea、CEO:Jung-Min, Park、以下「Organ Eco Tech」)と、張力付与型三次元人工皮膚製造に関するPrimary License契約を、2024年2月20日に締結し、4月1日より事業提携を開始することになりました。
当社は、本契約の締結を通して、当社の保有する創薬や化粧品における新素材スクリーニング技術を広くグローバル展開することにより、医薬品や化粧品開発の加速化を支援します。また、動物実験に代わる生体外培養技術モデルを世界に向けて普及させることにより、アニマルフレンドリーな社会の実現を目指してまいります。
■背景
皮膚は人体最大の器官系であり、生体外から受ける外的刺激などの物理的刺激に応答して生体を保護する役割や体温調節など、生存に不可欠な役割を果たしています。皮膚は、「肌のハリ」として知られているように、皮膚内部において細胞や細胞外マトリクスによって皮膚表面に平行な方向に引っ張り合う張力均衡が重要な役割を果たしています。現在のヘルスケア業界では、動物実験代替法として皮膚の細胞を生体外で培養した人工皮膚により、主として化粧品などの安全性評価が進められていますが、充分な化粧品素材の機能評価や皮膚微小刺激などの評価を、より効率よくする人工皮膚の開発が長らく期待されてきました。当社は、理化学研究所などとの共同研究により、人工皮膚に天然皮膚のような張力均衡を再現することにより、医薬品や化粧品などの機能性評価や炎症モデル、皮膚微小刺激モデルなど高感度に評価できる「Advanced Skin」を開発しました。
■天然皮膚の構造を再現した人工皮膚を世界に
当社が提供する人工皮膚、Advanced Skinは、ヒト表皮細胞とヒト真皮を構成する線維芽細胞を立体的に配置した三次元人工皮膚であり、生体の張力均衡を再現して導入することにより、天然皮膚の細胞配置や細胞外マトリクスなどの形態学的特徴や、表皮のターンオーバー、細胞外マトリクス合成、機能性薬物への応答性機能を有することを実証しています(Commun Biol.
3, 637, 2020)。
この三次元人工皮膚モデルを利用することにより、従来、動物実験代替法として用いられてきた人工皮膚の機能を大幅に向上させ、皮膚の生理機能解析だけでなく、皮膚の炎症や微小刺激、過敏症など皮膚の疾患評価モデルや、細胞骨格や細胞外マトリクスの低下による老化などの治療に向けたアンチエイジング分野における医薬品、化粧品の開発を通して、人々の健康長寿に向けたヘルスケア領域の研究開発に貢献します。また天然皮膚に近い高感度反応性を持たせることで、動物実験の削減にも貢献することが期待されます。
そこで当社では、韓国の医療サプライヤーであるOrgan Eco Techとライセンス契約を締結し、当社が開発した三次元人工皮膚を広くグローバルに販売、展開することといたしました。
■本契約の概要
締結日: 2024年2月20日
事業提携開始日: 2024年4月1日
名称: 張力付与型三次元人工皮膚製造に関するPrimary License契約
内容: 製造方法(特許)の利用と製造物の人工皮膚自社利用及び外販の実施権と付与および、
対象国におけるSecondary Licensingの実施許可
対象国: 米国、カナダ、韓国、ニュージーランド、オーストラリア
■Organ Eco Tech Co., Ltd. Jung-Min, Park CEO Chairmanのコメント
今回、両社の人工皮膚関連ライセンス契約を皮切りに、次世代ハイブリッドインプラントのFDA承認のためのコラボレーションなどを通じて、今後、人工臓器分野の事業協力を拡大し、Organ Eco Techが自社の海洋バイオ素材であるサケ養殖場から抽出する PDRNベースの化粧品および医薬品の日本販売に対するコラボレーションは、相乗効果が大きく、両社の事業発展に大きく貢献すると期待しています。
■株式会社オーガンテック 代表取締役 近藤 嵩のコメント
まずは当社の高い細胞操作技術に深い理解を示していただき、Organ Eco Tech社のPark代表はじめ関係者の皆様と提携できたことに感謝しています。今回の張力付与型三次元人工皮膚での提携において、世界的な動物実験代替技術として拡大や普及を目指してまいります。またOrgan Eco Tech社の研究開発力による医薬品、化粧品開発の分野における新規素材の開発による生活の質を向上させる新製品の開発の支援につながることを期待しています。今後は両社の持つ他の技術分野においても戦略的な提携を行い、相互に支えあうことにより共に成長していけるパートナーとしての関係を構築してまいります。
■会社概要
【社名】 株式会社オーガンテック
【設立】 2008年4月21日
【代表】 代表取締役 小川美帆(研究開発担当)
近藤嵩 (事業・ファイナンス担当)
【住所】 東京都中央区八重洲2-1-1YANMAR TOKYO 12階
【資本金】 10,000,000円
【事業内容】・再生医療向け医薬品および材料の製造、販売および輸出入
・治療用細胞、組織、器官の受託製造、販売および輸出入
・医療用機械器具、医療用具、産業用機械器具、家庭用機器の製造、販売、輸出入、賃貸借および保守
・移植及び再生医療の研究開発および技術移転
・医療に関連する各種科学的検査および研究開発
【URL】
https://www.organ-tech.jp/
企業プレスリリース詳細へPR TIMESトップへ
(2024/03/28 11:00)
- データ提供
-
本コーナーの内容に関するお問い合わせ、または掲載についてのお問い合わせは株式会社 PR TIMESまでご連絡ください。製品、サービスなどに関するお問い合わせは、それぞれの発表企業・団体にご連絡ください。