世界初のゼロカーボンシャンプー「O’right」と挑む「サロン発のグリーン革命」。「グリーンプロジェクト」発足ストーリー

#カーボンニュートラル #SDGs #プロジェクトの裏側


1975年の創業以来、ヘアサロン向けの専売品の製造、及び一般市場向け製品の製造・販売を展開しているヘアケアメーカーの株式会社b-ex(ビーエックス)。


2021年9月、b-exは台湾発のカーボンニュートラルグリーンコスメメーカー「Hair O’right International Corporation」(以下、O’right)と資本業務提携を締結。

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日本におけるサロン発のグリーン革命を本格的に推進していくため、2022年3月15日よりヘアサロンから世界のゼロカーボンを目指す「グリーンプロジェクト」を発足しました。

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本プロジェクトは、b-exが主体となり、O’rightが開発した「世界初のゼロカーボン(※)シャンプー」をはじめとした同社製品と、ヘアサロンが環境保全のために取り組むべき24の項目をまとめた「グリーンスコア」を展開し、地球にやさしいサロンづくりを促進していくものです。


※ゼロカーボン……CO2の排出を全体としてゼロにするという概念を指し、温室効果ガスの「排出量」から、植林、森林管理などによる「吸収量」を差し引いて、合計を実質的にゼロにする考え方。カーボンニュートラルとも呼ばれる。


このストーリーでは、プロジェクトリーダーを務めるb-exの酒井 麻里子が、プロジェクトへの思いを語ります。

徹底してゼロカーボンを追求する台湾コスメメーカー「O'right」

O’rightの代表であるスティーブン・コー氏は、2006年にサスティナブルな製品づくりを掲げてから、並大抵ではない苦労を重ねて、台湾国内で初めてヘアサロン商材におけるカーボンフットプリント認証を取得。2011年に世界初となるゼロカーボンシャンプーを発売しました。


同社の製品は、一般的なオーガニックコスメブランドとは一線を画すようなミッションと取り組みがあり、例えば、2016年には100%再生利用可能なペットボトルを開発。さらには、世界で初めて再生可能なポンプの開発にも成功しています。


他にも、自家発電による再生可能エネルギーの使用、水資源リサイクルシステムによる廃水ゼロの達成、泡切れの良い発泡剤による水の消費量抑制など、数え切れない工夫を重ねて、自社製品のゼロカーボンを実現しています。

O’rightの象徴「グリーンビル」 ※本社ビル


中でも、カフェインシリーズはブランドを象徴する製品です。コーヒーかすから抽出したエキスをシャンプーの成分に、コーヒーのかすを使用した100%生分解可能な容器を使っています。また、容器の底には、コーヒーの種が入っており、使い終わった後は土に埋めると、分解され将来コーヒーの木が育つことを祈る願いも込められているコンセプチュアルな製品です。


カフェインエキスが頭皮に良い成分であることは広く知られていますが、これまでは合成的な生産技術しかありませんでした。O’rightでは、農業廃棄物であるコーヒーかすからナチュラルな手法で直接カフェインエキスを抽出する技術を、数年間にわたる研究によって開発したのです。


同製品は、アメリカピッツバーグ国際発明金賞の特別賞、独特なグリーンアイディア賞、ドイツレッド・ドットデザイン賞、パッケージデザインとCSR(企業の社会的責任)の特別賞など、多くの賞を受賞しています。


オーガニック製品というと、肌にやさしい一方で、「泡立ちが悪い」「髪がきしむ」といったネガティブなイメージを持つ方も多いのですが、O’rightの製品は泡立ちや指通りのなめらかさ、まとまり感、洗いあがりのすっきり感といった項目で高い評価を得ており、肌や地球へのやさしさだけでなく、機能性としてもオススメできる製品です。

全国のヘアサロンとゼロカーボンを目指す「グリーンプロジェクト」

本プロジェクト発足の背景には、「商品を販売するだけでは、グリーンな取り組みへの概念が広まらない」という課題があります。というのも、現在は台湾のみならず、欧州などでも高く評価されるO’rightは、長い歳月をかけて、丁寧にコミュニケーションを実施した結果として、国内に製品やゼロカーボンの概念が定着した歴史があるためです。


b-exが2022年1月に実施したヘアサロン向け「環境意識に関する調査」では、約8割の美容師の方が環境への意識を持っているものの、「何をしたらいいのかわからない」等の理由で、具体的なアクションに踏み切れていないことがわかりました。


そして、美容業界では、環境への負荷が高いといわれるカラー剤など多く使用していることから、具体的なアクションを起こしているヘアサロンでさえ、「やれることが限られている」と、積極的に前進していくことを躊躇している様子が見られます。


それに対して、b-exはまず、取り組むべき項目を「グリーンスコア」として明確に定めることで、何から始めたらいいかわからないサロンの課題を解決していこうと思っています。

EGSの概念を参照した「グリーンスコア」

※ 2022年3月時点。

サロンや業界ステークホルダーにヒアリングしながら、精度を高めていく予定です。


そして、O'rightの製品と本プロジェクトの概念に共感し、b-exと共に中心となり、率先して取り組んでいくヘアサロン「グリーンパートナーサロン」と共に、グリーンスコアの精度を高めていきながら、セミナーや環境活動等のグリーン活動を行っていきます。


そうすることで、プロジェクトの認知向上と拡大につなげ、多くのサロンに最初の一歩を踏み出すきっかけになるようにし、サロンを起点に一般生活者までグリーンマインドの浸透を目指していきます。


初年度となる2022年度の目標数は、「O’right」の製品を購入、及びプロジェクトに賛同いただけるヘアサロンを2000店舗、さらに、グリーンスコアのチェックまで参加いただけるヘアサロンを150店舗と定め、活動を進めています。

一青窈さんが登場。第1回ヘアサロン向け「発表会」を開催

グリーンプロジェクトの活動がスタートした3月15日には、ヘアサロン向けの「第一回プロジェクト発表会」をオンラインと現地のハイブリッド開催で実施。ヘアサロン、ディーラーと多くの業界関係者にご参加いただきました。



キャプション:「第一回プロジェクト発表会」にて。左から、一青窈さん、FILMS CSR部リーダー 白井咲恵様、「FILMS」の代表・若林紀元さん、b-ex代表取締役・福井 敏浩、プロジェクトリーダーの酒井 麻里子


イベントには、b-exの代表・福井 敏浩とO’rightの代表 スティーブン氏(リモート出演)、O’rightの製品を導入しているヘアサロン FILMSの代表・若林紀元さんのほか、スペシャルゲストとして、個人的にO’rightを支持する歌手の一青窈さんにも登壇いただきました。


全国のヘアサロンがO’rightの製品を使用し、美容師さんから生活者にそのミッションや取り組みを伝えることによって、生活者にもグリーンマインドを広めていけると私たちは考えています。そんな思いと共に、スティーブン氏の信念やO’rightの歴史も、お伝えしました。


環境分野への関心が高い一青さんは、カーボンオフセットを取り入れたライブの開催なども行い、日々の生活でも自らできることを楽しみながら取り入れています。一青さんは、台湾人の父親を持つことから台湾にもルーツがあり、スティーブン氏の著書を読んだ際に、感銘を受けたといいます。スティーブン氏とのセッションでは、台湾での思い出も絡めながら、楽しいトークを繰り広げてくれました。


発表会に参加いただいた美容師さんからも、嬉しい反応がありました。グリーンパートナーサロン「​​OASE」の溝口さんからは、「O’rightに対する知識がさらに増え、お客様へ自信を持って商品をお伝えできるようになり、製品の販売数が伸びました。台湾の美容室の3分の1がO’rightを使っているというシェア率の高さは、購買への安心感をさらに助長すると思います」というコメントをいただきました。


ヘアサロン向けに、7月にはヘアオイル、9月には業務用のシステムトリートメントとラインナップを続々と増やしていく予定です。

また、一般生活者向けにも、製品を展開しており、オンラインおよび店頭で販売中です。


日本でグリーン革命の一番の語り部になろうと覚悟

私自身は、新卒から13年もの間ずっとマーケティング部で製品開発をやってきて、初めて実務を離れて休職し、2021年春に戻ってきた際に、新規事業の開発担当を任されました。それまで自分は創り手側だったので、自分が創ってきたブランドは誰より詳しくて当然でしたし、自分がやってきたことがそのままブランドストーリーなので、自然に体現することが出来ましたが、O’rightは自分が創っているわけではないので不安がありました。はじめは、このブランドと深くつながることができるのか、心から好きになれるのかという心配がありましたが、調べれば調べるほどブランドの素晴らしさがわかってきて、いつの間にかスティーブン氏の書籍にのめり込み、自分にとっての運命的な出会いとなっていきました。初めてスティーブン氏とオンラインで対談して、彼に感銘を受けました。そして彼のやりたかったことは、私のやりたかったことだと、気持ちがつながることができ、日本で一番の語り部になろうと覚悟したんです。


グリーン革命は、O’rightが長い年月と労力をかけて達成してきたことであり、日本でのグリーンマインドの浸透も容易ではありません。また、グリーンプロジェクトを進めるにあたり、たくさんのサロンや業界関係者にヒアリングさせていただきましたが、お話を伺うたび、情報収集や制度創りの難しさをいっそう感じます。

しかし、私自身がスティーブン氏の行動力に脱帽し、尊敬の念を抱いたからこそ、日本におけるO’rightの語り部となり、この信念を広めていきたいと決意しています。2022年夏には第二回のグリーンサミットの開催を目指しており、よく多くのサロンさんの取り組みをサポートすることで、一般生活者のグリーンマインドの浸透を目指していく予定です。


【会社概要】

■b-exについて

ヘアコスメブランド「Loretta(ロレッタ)」やニュアンスヘアカラーブランド「THROW(スロウ)」で知られるヘアケアの総 合メーカーです。 1975年の創業以来、美容師とお客様に寄り添った製品提供を目指し、美容室向け専売品及び、一般市場向け 製品の製造・販売を行っております。「人生に、新しい美の体験を」という理念のもと、2021年3月に旧社名である 「株式会社ビューティーエクスペリエンス」から「株式会社b-ex」へ社名を変更。ヘアのみならず、ビューティーのあらゆる領域へ。フィールドを広げ、美をワクワクする体験に変えていきます。 株式会社b-exは「WWF(世界自然保護基金)EARTH HOUR(アースアワー)2022」に賛同してます。 (https://www.b-ex.inc/)


■O’rightについて

O’rightは、2001年に設立された台湾の美容メーカーです。“グリーン革命”(よりよい未来のために世界を変える こと)を明確な企業ミッションとし、環境にやさしい製品開発を進めています。野菜や果物から抽出したデンプンを 原 料 に し た 100 %生 分解 性 が あ る “Tree in the bottle” を打 ち 出 す な ど 、“ グ リ ー ン革 命” に つ な が る “グリーンイノベーション”を継続的、かつ徹底的に行なっています。 2011年には国家標準化機構-イギリスBSIの認証のもとで、世界初のゼロカーボンシャンプーを発表したのを 皮切りに、現在では全製品165種においてゼロカーボンを達成しています。また、原料、設計、生産、運送、消費 からリサイクルにいたる細部にまで環境配慮を徹底しており、現在までに世界中で100以上もの賞を受賞しています。 “グリーン革命”を推進しながら、美容業界内で環境保全についてリードし、独自素材を活かした製品開発力を強 みとしている企業です。2020年に本格的に日本に進出し、マルイ有楽町に直営店をオープン。2021年9月に株式会社 b-exとの資本業務提携を機にヘアサロン向けに拡大展開しています。 (https://oright-jp.com/)






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