治療・予防 2024/11/21 05:00
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筋強直性ジストロフィー
爪の端が周りの皮膚に食い込み、痛みや炎症が生じる陥入爪(かんにゅうそう)。足の親指に起きやすく、爪の切り方や靴の履き方、生まれつきの爪の形状などによって繰り返し発症しやすいという。埼玉医科大学病院(埼玉県毛呂山町)形成外科の簗由一郎医師に聞いた。
深爪後の陥入や軽い痛みを改善するテーピング法
◇爪への力の不均衡
爪には、自然に内側に巻こうとする力と、歩行などによる地面からの圧力で外側に広がる力がかかっている。幅の狭い靴を履くなどして巻く力が強まったり、歩行が少なく地面からの圧力が減ったりすると、爪の端が内側に巻き込むように変形し、皮膚に食い込みやすくなる。
「爪が巻いてなくても、深爪や爪の角の切り残しがあると、爪が伸びるときに皮膚に食い込みやすくなります」と簗医師。放っておくと、周辺の皮膚が刺激されて盛り上がり、さらに爪が食い込む原因になる。
陥入爪を予防するには▽足の指で地面を踏みしめて歩く▽足が靴の中で動かないように足の甲や足首が固定できる靴を履く▽足の爪は先端が四角くなるように直刃のニッパーで指先と同じ高さに切り、両角をやすりで少し削る―などの方法が有効だ。
◇痛み少ない手術法
陥入爪で痛むときは、テーピングや爪と皮膚の間にコットンを詰めるなどのセルフケアの他、矯正治療、爪切りや手術などを行う。
矯正治療は器具を爪に取り付けて、爪の湾曲を改善する。ネイルサロンなどでも行われ手軽だが、公的医療保険が適用されない。また、「半年程度で再発することも多い」。
医療機関での爪切りや手術は、保険適用となる。爪切りは、痛みがある部分の爪を斜めにカットする。切り残しがないようにすれば、爪が伸びてきても皮膚に食い込みにくいという。
爪の幅を狭くする手術もある。最近は、爪の両端を切除し、爪の根元にある爪母(そうぼ)という組織に薬品を塗布して爪が生えてこないようにする「フェノール法」が行われている。「傷が落ち着くまでの1、2カ月程度はご自身でも薬を塗る必要がありますが、痛みが少なく日帰りでできます」
まずは爪切りや矯正治療に対応する近隣の施設を受診し、それでも痛む場合は、手術を行う形成外科を紹介してもらうとよい。「手術が怖いという患者さんもいますが、痛みを軽減できるので、相談してみてください」と簗医師は助言している。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
(2024/03/06 05:00)
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