治療・予防 2025/03/17 05:00
急な下半身まひで発症
~脊髄梗塞(秋田厚生医療センター 小林孝副院長)~
調理の手間や肉食を好む傾向などから魚離れが進んでいる。そんな中、「魚にはエイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)をはじめ、タンパク質やビタミンDなどの栄養素が豊富に含まれている」と魚食を推奨するのは、あきはばら駅クリニック(東京都千代田区)の大和田潔院長だ。
魚食の勧め
◇動脈硬化予防に
魚に含まれる栄養素である、EPA、DHAのオメガ3脂肪酸は、細胞膜に直接取り込まれて細胞をしなやかにする。また細胞膜を柔軟に変形させるため、血流が良くなり、血栓ができにくくなる。こうした働きが動脈硬化の予防につながるとされる。
タンパク質やビタミンDなども豊富で、「サケやサーモン、マグロ、サバなどに含まれるタンパク質は肉類に比べて脂肪が少ないため、筋肉トレーニングやダイエットをする人などにお勧め。またカツオには、鶏むね肉などに含まれるイミダゾールジペプチドという筋肉の疲労を回復させる物質が含まれます」。
免疫に良い働きをするビタミンDも含まれ、イワシ丸干し(30グラム)は干しシイタケ(6グラム)より約18倍多い。ビタミンDは脂溶性のため、干しシイタケだけでは吸収されにくいが、魚は脂質も含むので吸収率が高い。
◇魚食でメタボ予防を
EPAやDHAのサプリメントもあるが、脂肪を消化、吸収する胆汁(たんじゅう)が分泌されないとオメガ3脂肪酸は吸収されないため、食後に摂取する必要がある。
魚は調理の手間がかかると思われがちだが、「切り身を買えば、焼き魚や煮魚にできます。寒い時期ならタラやサケなどの鍋にしてもいいでしょう。生の魚にオリーブオイルなどを掛けるカルパッチョなどもお勧めです」。
忙しい人には魚肉ソーセージがある。低糖質でタンパク質も豊富、すり身のため消化もされやすい。「家庭で常備すれば、災害用非常食にもなります。慌ただしい現代人の朝食や肥満傾向にある人のメタボ予防にも適しています」と大和田院長は話す。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
(2025/03/18 05:00)
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