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悪性リンパ腫の一種であるホジキンリンパ腫。20~30代の若い人を中心に発症するのが特徴で、リオデジャネイロ五輪に出場した選手の闘病が話題になった。国立がん研究センター中央病院(東京都中央区)血液腫瘍科の伊豆津宏二科長に、病気の特徴、治療について話を聞いた。
◇自覚症状ないことも
首や脇の下などのリンパ節の腫れ、せき、胸の違和感といった症状から始まり、進行すると高熱が出る、寝汗をかく、体重が減るといった症状が表れてくる。人によっては自覚症状が全くなく、たまたま健康診断で胸部レントゲン検査をして、病変が発見されることもある。
◇抗がん剤が有効
日本では、悪性リンパ腫と診断される患者が年間3万人ほどいるが、ホジキンリンパ腫はそのうちの6~7%で、20~30代の若い世代と、50~60代の中高年世代の二つの年代で発症のピークが見られる。
まれな病気であり、治療を施さなければ命に関わるが、ホジキンリンパ腫はがん疾患の中でも抗がん剤が効きやすく、適切に治療すれば完治する確率が高い。
「手術で取り切っても治すことができませんから、治療は抗がん剤を使う化学療法が中心になります。病期Ⅰ、Ⅱの限局期であれば8~9割の人が治りますし、病期Ⅲ、Ⅳの進行期であっても約7割の人が治ります。特にホジキンリンパ腫に関しては、ここ数年の治療の進歩がめざましく、再発を繰り返し、治りにくいケースにも有効な薬が出てきました」と伊豆津科長。
がん疾患に関しては早期発見・早期治療が叫ばれているだけに、リンパ節が腫れただけでも不安になる人がいるかもしれない。しかし、リンパ節が腫れる原因はさまざまだ。
伊豆津科長は、「風邪を引いても腫れることはありますし、ほとんどの場合は良性です。ただし大きさが2~3センチ以上あり、それが2~3週間たっても引かない場合は、悪性の病気の可能性があるので、まずは一般の内科を受診してください」と冷静な対応を呼び掛けている。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
(2018/05/11 12:06)
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