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腸内には多くの種類の細菌がすみ、それが集まって構成される環境を「腸内フローラ」と呼ぶ。「フローラとはお花畑のことで、肥満や老化、病気などと関係していることが分かってきました」と、京都府立医科大学付属病院(京都市)消化器内科の内藤裕二准教授は話す。
◇100兆個の腸内細菌
◇鍵は食物繊維
腸内フローラは遺伝的な影響を受けやすいが、妊娠中の母親の栄養状態や、帝王切開か自然分娩(ぶんべん)か、ビフィズス菌などを含み、免疫を高める母乳による育児期間なども関係するという。その後に始まる離乳食の内容、生活習慣なども影響し、腸内フローラのおおよその構成は5~7歳で決まる。
一度構成された腸内フローラを変えるのには時間がかかるが、食事や生活習慣などで改善が期待できる。キーポイントは食物繊維だ。大腸まで運ばれた食物繊維が腸内細菌の活動を活発にすると、短鎖脂肪酸が分泌され、腸管の炎症を抑制し、脳の視床下部を刺激して食欲を抑える。
「腸内の健康は体の健康につながります。食物繊維を積極的に摂取し、運動を心掛けてください」と内藤准教授は話している。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
(2017/03/20 09:32)
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