一流の流儀 「追い込みの女王」AYA クロスフィットトレーナー
(第2回)「追い込みの女王」への道
クロスフィットとの出合い
タイヤを持ち上げるかどうかはさておき、クロスフィットは、10の身体能力(心肺機能、スタミナ、筋力、柔軟性、パワー、スピード、連動性、俊敏性、バランス、正確性)を毎回異なったメニューにより、短時間に高い強度で満遍なくトレーニングし、日常動作に役立つ筋肉を中心に鍛える。それぞれのレベルに合わせて行うが、見るからにきつそうなトレーニングだ。AYAさんでも1時間半集中して行うのが精いっぱいだというが、その成果は、女性から見てもほれぼれとする肉体だ。「スタイルを目標にしているわけではなく、ワークアウトを続けた結果です」と本人は言う。
AYAさんは2012年、すでに世界に広まっていた米国発祥のクロスフィットの日本人トレーナーとしての誘いを受けたが、動画を見た時の感想は「筋肉モリモリの若い女の子がものすごく大きいバーベルを持ち上げていました。それを目にした瞬間、『こんなの誰でもできない』『日本人は絶対こんなの好きじゃないでしょ』と思いました」
(2018/05/01 12:31)
それでも、どんな動きがあるのかなと勉強してみると、日常動作を応用して、人間の持っているあらゆる身体能力を使うトレーニングだと書いてある。「体操の選手がくるくる回転できるのはマジックではなくて、自分の能力を生かしているだけ。サッカーなら瞬間的なスピードだったり、長時間走ったり、ボールを蹴ったりする能力。バスケットボールや陸上にしても同様。もしも、このすべての身体能力を自分が持っていたら、どんなに素晴らしいだろう、と考えているうちにのめり込んでいきました」