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触媒事業のエヌ・イー ケムキャット、日本プロセス化学会2024サマーシンポジウムにて脱ベンジル反応用 新触媒「CHOIS-5D」の技術発表を実施

エヌ・イー ケムキャット株式会社
パラジウム担持量を半減、温和な条件下で共存するオレフィンやニトロの水素化も同時進行


 

エヌ・イー ケムキャット株式会社(本社:東京港区、代表取締役社長 遠藤晋)は、2024年7月4日(木)に 長崎県長崎市で開催された「日本プロセス化学会2024サマーシンポジウム」(主催:日本プロセス化学会)にて、脱ベンジル反応用 新触媒「CHOIS-5D」に関する技術発表を行いました。

N,O-ベンジル基は水酸基、アミノ基の保護基として汎用されており、特に高い化学反応制御が求められる医薬品中間体などの有機合成において、ベンジル基のスムーズな脱離への需要が高まっています。
N,O-ベンジル基の脱保護は、一般的に水素雰囲気下、Pd/Cを用いた接触水素化反応により行いますが、従来は、10wt%以上のパラジウムを高濃度で担持した触媒が必要であったため、貴金属コストがユーザーにとって課題となっていました。

この度、従来品と比べパラジウム担持量を5wt%に半減した脱ベンジル反応用の新触媒「CHOIS-5D」を開発し、日本プロセス化学会2024 サマーシンポジウムにて、ポスター発表を実施いたしました。

本開発品はサンプル販売を開始すると同時に100kg以上の量産試作も完了しており、国内外のお客様に向けてのマーケティング活動をさらに活発化させてまいります。

■開発品概要
1) パラジウム量低減:担持パラジウム量を10wt%から5wt%に半減しながら、触媒活性をさらに向上
2) 環境負荷低減:室温など温和な条件下で脱保護反応が可能
3) 長期保存:経時変化がなく、長期保存が可能
4) 利便性:様々な有機溶媒に使用でき、反応系へのPd溶出は 1 ppm以下(検出限界以下)
5) 多反応性:脱ベンジル反応に加え、共存するオレフィン、ニトロの水素化も同時に進行可


1)パラジウム量低減:当社は、高度な貴金属担持技術とナノレベルでの触媒設計技術を保有しており、「CHOIS-5D」は、パラジウム担持量を従来の10wt%から5wt%に半減しながらも、高い触媒活性を実現しました。(表1)

2)環境負荷低減:室温など温和な条件下で脱保護反応が可能です。(表1)

表1:当社従来品との比較


3)長期保存:経時変化がなく、長期保存(6 か月)が可能です。

4)利便性:様々な有機溶媒中で高い活性を示す(表2)と同時に、触媒除去後の溶液をICP で測定した結果、反応系へのPd 溶出は Pd<1 ppm(検出限界以下)となり、合成後の精製プロセス工程の短縮化などに貢献します。


表2:溶媒効果


5)同時反応性:脱ベンジル反応に加え、オレフィンやニトロの水素化も進行することが可能です。(表3)


表3:共存官能基の水素化

■エヌ・イー ケムキャット株式会社について
エヌ・イー ケムキャット株式会社は、1964 年に設立され、プロセス触媒・自動車排ガス浄化触媒(三元触媒・ディーゼル自動車触媒 等)・燃料電池電極触媒等の開発・製造・販売と貴金属の回収・精製を行っています。

本社:〒105-5127 東京都港区浜松町2丁目4番1号 世界貿易センタービルディング南館 27 階
沼津事業所:〒410-0314 静岡県沼津市一本松 678
つくば事業所:〒306-0608 茨城県坂東市幸神平 25 番3号

エヌ・イー ケムキャット ホームページ
https://www.ne-chemcat.co.jp/
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