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~アレルギー患者で活性化(信州大学医学部付属病院 柳沢龍准教授)~
新型コロナウイルス感染症の予防には不織布マスクの高い飛沫防止効果が知られている。しかし、肌荒れや湿疹、耳の痛みなどに悩む人も多い。東京医科歯科大学医学部付属病院(東京都文京区)皮膚科の高山かおる臨床准教授に対処法を聞いた。
▽重症なら皮膚科に
不織布マスクの皮膚トラブルは、長時間の着用などによる刺激性接触皮膚炎が大半を占める。高山臨床准教授は「刺激性接触皮膚炎はスキンケアやマスクの使い方の工夫で防げます」という。
口の周りや両頬、耳の後ろなどに強い症状がある人は皮膚科に相談するとよい。「刺激性接触皮膚炎の場合、弱めのステロイド外用薬と保湿剤を使えば1週間程度で治ります。必要以上に副作用を心配する必要はありません」
スキンケアの基本は洗顔と保湿。刺激の少ない洗顔料をよく泡立て、強くこすったりせず、汗や余分な皮脂をやさしく洗い落とす。クレンジングも強い界面活性剤などを配合したものを避け、拭き取り型の低刺激のものなどを利用する。
洗顔後は化粧水や乳液、ワセリンなどで十分に保湿する。化粧は濃くせず、日焼け止めとパウダー、目元などのポイントメーク程度にとどめるのが望ましい。
▽長時間着用を避ける
マスクによる皮膚炎を予防するには、不織布マスクの内側にガーゼなど肌触りのよい布を挟むのも一案だ。耳の痛みに悩む人は、ゴムひもを首の後ろでつなぎ、耳に掛けずに着用できる補助具を利用するとよい。
また、感染対策を十分に行いながらマスクの刺激を避ける方法として、顔に合った大きさのものを選んだ上で、鼻の周囲に隙間ができないように形を整えて顎の下まで伸ばし、両頬や顎を隙間なく覆って布のずれを防ぐなど、正しい使用法が大切だ。長時間の着用を避ける必要もある。
高山臨床准教授によると、布マスクやウレタンマスクでも、手指の消毒や、食事中の会話の回避、ソーシャルディスタンス維持などの心掛けで感染対策は可能という。
「例えば、人と会話をする際は不織布マスクを使い、パソコンに向かって一人で仕事をする時はマスクを外す、通勤中は布マスクに替えるといった工夫もよいでしょう」とアドバイスする。(メディカルトリビューン=時事)
(2021/08/23 05:00)
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