話題 2024/12/19 05:00
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誰もがパソコンやスマートフォンなどに日常的に触れるようになった結果、目や脳が疲れてしまう「コンピュータービジョン症候群(CVS)」が増えている。国際医療福祉大学保健医療学部(栃木県大田原市)視機能療法学科の原直人(はら・なおと)教授は「CVSは生活習慣病化しています」と話す。
目の休養を
◇子どもから大人まで発症
CVSは目に特化した健康障害の総称で、米国で最近使われるようになった。もともとは、情報機器の作業をする特定の人の労働衛生管理が目的で、日本ではVDT(ビジュアル・ディスプレー・ターミナル)症候群として知られている。
VDT症候群の症状には、目が重い、痛いなどの眼精疲労の他、首や肩の凝りなどの筋骨格系の疲労、精神系のうつ病の三つがある。「これは単に目の疲れというよりも、全身と脳の疲労とされています」と原教授。
VDT作業に従事する6割の人にドライアイが見られるという。「画面に集中するため、まばたきが少なくなります。勤務中のストレスで涙の量が減り、目が乾きやすくなるという特性もあります。コンタクトを装着している人は、特にドライアイになりやすいです」
◇目の休養と眼鏡の矯正を
目からデジタル機器の画面までの距離は非常に短いため、「その状態を継続していると、ピントが合わなくなったり、寄り目になったりすることもあります」。
VDT作業をする人を含め、CVS予防の一つに「20・20のルール」がある。20分間画面を見たら20秒間、遠くを見て目を休ませる。それが脳を休ませる。机にタイマーを置いて、20分ごとに遠くを見るようにするのもよい。とにかく休憩を取ることが大切だ。
近距離でずっと見続けているため、ピントを合わせた眼鏡による矯正も重要。「目の疲れを感じたら、まず眼科を受診してください。VDT作業に限らず、日常的にデジタル機器に接する人は眼鏡が必要なのかを確かめて、ドライアイ対策をするとよいでしょう」と原教授はアドバイスする。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
(2023/06/22 05:00)
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