眼鏡

 眼鏡は私たち日本人とは切っても切れない品物ですが、これほど注意されていないものも少ないと思います。眼鏡をつくるにあたっては、その目が屈折異常だけで、ほかに目の病気がないことを確かめなければなりません。視力が低下したということで眼鏡をつくると、そのときは一応視力が出るのでそのまま過ごしてしまいます。
 そのうちほかの病気が進行し、視力がさらにわるくなると、ふたたび眼鏡をつくり替えてしまう、ということをくり返すうちに、視力低下の原因が眼鏡ではなく、ほかにありそうだということにようやく気づくのです。そこで眼科医を訪れますが、そのときはすでに病気が相当進行しており、もとに戻らなかったという例は多くあります。
 眼鏡をつくるときには、まず眼科医でしっかりした検査をして、視力低下の原因が屈折異常だけによることを確かめてからにしなければなりません。眼科医では目の検査と同時に、その目を眼鏡で矯正(きょうせい)したほうがよいのか、コンタクトレンズのほうがよいのか判断して、目にあった処方箋を作成します。その処方箋にしたがって眼鏡をつくるのが正しい方法です。
 若い人の場合は遠用眼鏡だけですみますが、中年以上になり近くが見えにくくなりますと、近用眼鏡も必要になります。近用眼鏡は、若いとき遠くがよく見えていた人ほど早く必要となります。遠近を見るために、それぞれ遠用、近用の眼鏡が必要となる人も出てきます。
 遠近を一つの眼鏡でまかなうために二重焦点レンズ、三重焦点レンズができていますが、2種、3種の焦点距離の異なるレンズが1枚のレンズのなかにあるために、その間でレンズの度にギャップができて、見えにくく、慣れるのに相当訓練が必要となります。
 このギャップを取り除いた“累進多焦点レンズ”があります。これは徐々に度が加入されて継ぎ目がなくなったレンズです。正面で遠くを見、近くは下方内側の部分のレンズを通して見ることになります。このレンズは縦の線で目を上下に使って遠近を見るには具合がよいのですが、横目を使うときは像がゆがんでしまうため慣れるのに日時がかかります。
医師を探す