研究・論文

扱いづらい患者は誤診されやすい

 「扱いづらい患者」は診断が難しい病気で誤診される可能性が高い―。そんな研究結果をオランダのエラスムス大学心理学科のハンク・G・シュミット博士らのグループと、同大学医療センターのシルビア・マメット医師らのグループがそれぞれ医学誌オンライン版に発表した。
 二つの研究グループは共通の架空の台本を使って、複雑な症例と単純な症例における非協力的な患者と普通の患者への診断結果を比較した。
 シュミット博士らの家庭医63人に対する研究結果では、複雑な症例の場合は非協力的な患者への診断の正確さが42%低下した。マメット医師らの内科医74人に対する研究結果でも、複雑な症例の場合、非協力的な患者には診断の正確さが20%低下したという。
 研究結果は、患者の態度によって医師の誤診が生じる可能性があることを明らかにした。オランダ国内ではおよそ15%の患者で攻撃的、過剰な要求、不信感、失礼な態度が見られると推測されている。(メディカルトリビューン=時事)


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