教えて!けいゆう先生

「Q&Aサイト」の落とし穴
医療情報の閲覧、十分注意を!

 インターネットが今日ほど発達していなかった頃、医療や健康に関する疑問を解決するには、病院に行って医師に直接相談するか、「家庭の医学」などの書籍を参照するしか方法はありませんでした。しかし最近では、Q&Aサイトで不特定多数の人に疑問を投げかけ、その回答が即座に得られる時代になっています。

誰かの成功体験は万能の方程式ではない

 外来で患者さんから、「インターネットのQ&Aサイトで自分と同じ症状の人が、こんな治療を受けて大変な思いをしたそうですが、大丈夫ですか?」といった質問を受けることはよくあります。確かに、同じ病気や同じ症状を持つ人の治療や検査の体験談は、時に有用と感じられることがあります。

 特に頻度の低い難病の患者さんは、同じ病気の方の体験から勇気付けられることもあるでしょうし、相談しあえる利便性の高いツールにもなるでしょう。しかし、こうしたサイトを使う時には十分な注意も必要です。

 今回は、ネット上でQ&Aサイトを参照する時の注意点をまとめておきます。

 ◇体験談を自分に適用する難しさ

 自分が未体験のことを体験した人の持つ情報は、確かに非常に貴重です。しかし、こと医療に関して言えば、他人の体験が自分に完全に当てはまることは非常にまれです。

 患者さんによって、年齢、性別、体格、その人がこれまでにかかった病気、家族の病歴、飲んでいる薬などの背景は全く異なり、それによって行うべき治療や、治療に対する反応は違います。それどころか、そうした条件がほぼ同じ患者さん同士でも、同じ治療が異なる効果をもたらすことがあります。

 何らかの商品を使った感想や体験談は、同じ商品を使う以上、自分にも当てはまる可能性は高いでしょう。一方、人間の体は非常に複雑で、他人の体験が自分に当てはまるかどうかの判断は、その道の専門家でも難しいものです。

 他人の体験談を安易に自分に当てはめたり、それによって一喜一憂したりするのは得策ではありません。Q&Aサイトを利用する時は、このことに十分注意する必要があります。

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