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セメント工場で働く人を対象に、防じんマスクを通過して肺まで達する微細な粉じんの健康への影響を調べたところ、吸い込む量が多いほど肺機能が低下する、とノルウェーの国立労働衛生研究所のカール・クリスチャン・ノードバイ博士らが医学誌オンライン版で報告した。
同博士らは、イタリアなど欧州諸国やトルコにある24のセメント工場の計6111カ所の粉じんサンプルを採取。防じんマスクなどの対策にもかかわらず気管支や肺まで到達する可能性のある微細な粉じんに注目し、工場で働く4966人を対象に肺機能検査を行った。
解析の結果、セメント生成過程で吸い込む粉じんの量の上昇に伴って肺機能が低下。また、吸入量の多少で五つのグループに分けて影響を調べたところ、20年後には最多グループの肺の容量は最少グループより400ミリリットル超失われるレベルであったという。
同博士は「肺機能低下の予防には、粉じんマスクなどの呼吸保護器具以外にも対策を講じる必要がある」と述べた。(メディカルトリビューン=時事)
(2017/02/09 10:50)
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