生化学的検査

■血液・尿検査
 からだに及ぼす害が少ない検査で、最初におこないます。特に血糖、電解質(ナトリウム、カリウム)、CK(クレアチンキナーゼ:筋肉の病気で上昇する)などが大切です。

■髄液検査
 特に頭痛と発熱があって髄膜炎脳炎を疑うときや、くも膜下出血多発性硬化症多発神経炎脊髄腫瘍サルコイドーシス、神経梅毒などの疑いがあるときは必ず実施する検査です。
 側臥位(そくがい:横向きに寝る)として、ひざをおなかに抱きかかえ、エビのように丸い体勢をとります。こうすると脊椎の間に空間が広くでき、針が簡単に入るようになるからです。麻酔をして針で髄液を採取します。髄液は通常は水のように透明で、圧はガラス管の中に7~18cm上がる程度です。髄液の中の細胞、たんぱく質、糖などを調べます。
 時に髄液検査のあとに頭痛が起こることがあります。40歳以下の若い人の場合に起こりやすいのが特徴で、起き上がると頭痛が始まり、横になるとすぐにおさまります。点滴などで2~3日でよくなります。60歳以上の人ではこの頭痛が出ることはほとんどありません。予防のために、術後腹臥位として1~2時間安静にするとよいです。

(執筆・監修:一口坂クリニック 作田 学)

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