生理学的検査 家庭の医学

■脳波
 脳波はてんかんや意識障害、脳血管障害、脳腫瘍などの検査に重要です。小さな皿状の電極を耳たぶと、頭表に貼り付けて記録します。安静時、深呼吸、光刺激でそれぞれ記録し、変化をみます。意識障害があると波がおそくなり、てんかんではスパイクというとがった異常波があらわれます。

■筋電図
 筋電図は筋肉の異常、末梢神経の異常、脊髄の異常を調べるうえで大切な検査です。神経伝導速度は神経を皮膚の上から電気刺激して、伝わりかたを調べます。多発神経炎などの神経自体の異常があると、伝導速度がおそくなって診断がつきます。糖尿病性神経炎やアルコール性神経炎などでは必要な検査です。
 針筋電図は細い針状の電極を筋肉に刺入し、筋肉のはたらきを調べます。筋萎縮が神経から生じているのか、あるいは筋肉自体に病気があるのかを容易に調べることができます。

(執筆・監修:一口坂クリニック 作田 学)