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毛穴に皮脂が詰まって炎症を起こすにきびは、思春期に多いが、大人でも悩まされることは少なくない。にきびの原因となるストレスとの関係について、東京薬科大学(八王子市)薬学部生化学教室の佐藤隆教授に聞いた。
心理的ストレスは大人のにきびの要因の一つ
▽ホルモンが影響
皮膚には、皮脂を栄養とする常在菌「アクネ菌」が存在する。毛穴に皮脂が詰まるとアクネ菌が増殖。皮膚が炎症を起こし、赤く腫れたり黒ずんだりするのがにきびだ。
「思春期でも成人でも皮膚症状は同じです。違いは、なぜ毛穴が詰まるのかにあります」と佐藤教授は指摘する。思春期は分泌量が多い皮脂自体が毛穴の詰まりを起こす。このため思春期のにきびは、額や鼻など皮脂が多い「Tゾーン」にできる。一方、大人のにきびは、皮膚の乾燥によるという。乾燥しやすいほおや顎の「Uゾーン」に多くなる。
「皮脂には、皮膚を乾燥から守る“バリアー”の役割があります。皮脂が減って潤いが失われると、乾燥を防ぐために皮膚の角層が厚くなり、バリアーを強化します」
この「角化」で皮脂が排出されにくくなり、さまざまな要因で皮脂の分泌量が増え、さらに詰まってしまう。その要因の一つが心理的ストレスだ。「心理的ストレスが掛かると、皮膚でもストレスホルモンが分泌され、それが皮脂の分泌を促します」と佐藤教授。
▽酸化した皮脂を落とす
予防はストレスをためないことだが、現実の社会生活の中では難しい。佐藤教授が強調するのは、日常の小まめなケアだ。「皮脂は皮膚表面で酸化され、さまざまな肌トラブルの原因になります。大切なのは、酸化された皮脂を日々の洗顔でしっかり落とすこと。新しい皮脂が分泌され、皮膚を守ってくれます」
一方、できてしまったにきびは放置せず、早めの治療が重要とも。「進行して鏡に映るにきび顔がストレスになってしまうと悪循環になりかねません。今は治療法も進み、効果の高い薬もあります。病院に行くほどではないとためらうなら、薬局やドラッグストアの薬剤師に気軽に相談してください」とアドバイスする。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
(2022/01/06 05:00)
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