治療・予防

歯が染みる痛み
~自己判断せず歯科医受診を(日本歯内療法学会 金丸順策理事)~

 日本歯内療法学会(東京都豊島区)が「歯がしみる痛み」について調査したところ、日常的に歯が染みる体験をしている人が多いことが分かった。金丸順策・同学会理事に話を聞いた。

歯が染みる痛み

 ◇自己診断は危険

 歯が染みる「知覚過敏」とは、歯の神経が何らかの原因で刺激を感知している状態。加齢で歯肉が下がったり、歯がすり減ったり、治療済みの箇所が敏感になったりしていることなどが原因だ。

 20~50代の560人を対象にした日本歯内療法学会による調査(2022年9月実施)では、過去に歯が染みる経験がある人は65.4%で、そのうち1カ月以内に歯が染みた人は41.5%いた。

 1カ月以内に歯が染みた人のうち、半数が何も対処をしていなかった。

 また、過去に歯が染みた人のうち、32.0%が「知覚過敏と思ったが、歯科医に虫歯とされた経験」があった。

 知覚過敏が一時的な痛みであるのに対し、虫歯は慢性的でずきずきとした持続的な痛みになる。虫歯が悪化すると歯に穴が開いたり、黒くなったりするが、初期の段階では肉眼で分かりにくく進行してしまう。「歯が染みる経験をしたときは、自己判断せずに歯科医院を受診してください」と金丸理事。

 「虫歯でなくても、歯に薬を塗ったり、レーザーを当てたり、専用の歯ブラシを使ってもらったり、知覚過敏の処置ができます。放置すると、染みるので歯磨きがおろそかになり、虫歯になってしまいます」

 ◇自宅と歯科でケアを

 毎日のセルフケアも大事だ。歯ブラシでブラッシングするだけでなく、タフトブラシ(一つの毛束でできた小さなヘッドの歯ブラシ)、歯と歯の間の食べかすを取るデンタルフロスや歯間ブラシを用いるとよい。使い方は歯科医院で指導してもらえる。

 自分では完璧にブラッシングしているつもりでも、奥歯など目に見えないところは磨き残しが多い。「細かい部分の汚れは取りきれないので、歯科医院でのプロフェッショナルなケアが重要。医院とうまく付き合うことが長期的に歯を保つこつと言えるでしょう」(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)

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