治療・予防 2024/04/26 05:00
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~小児期に多い回避・制限性食物摂取症(国際医療福祉大学成田病院 中里道子教授)~
思春期に急増する男性ホルモンの働きで皮脂の分泌が活発になることが原因でできるニキビ。学生時代のお悩みというイメージがあるが、実際には大人になってからも無縁ではない。思い当たる節がある人は予防と対策を頭に入れてほしい。
赤くポツリとできたニキビ
◇吹き出物はニキビ
言葉が違うせいか、吹き出物はニキビと別物だと考えている人がいる。他の皮膚病の場合もあるが、実はニキビであることが多い。大人の場合、治る速さなどが思春期と異なるだけだ。ちなみに専門家は吹き出物という言葉を使わない。
毛穴の内部で皮脂分泌が増え、詰まると出口がふさがる。充満する皮脂の中で、原因菌であるアクネ菌などが増殖し、炎症が起こるとニキビとなる。発生メカニズムは年齢問わず同じだ。
ただ、原因がホルモンの影響だけではないのが大人のニキビの特徴。「不規則な生活、環境変化などさまざまなストレス、睡眠不足などが要因になり得ます」と話すのは、こばやし皮膚科クリニックの小林美和副院長だ。
ニキビの発生過程(アクセーヌ社提供)
◇春は要注意
春は進学、就職、異動、引っ越しなどの季節。それに伴い人間関係や生活リズム、食事内容が変わるケースも少なくない。実は、それが楽しい、うれしい変化だったとしても、肌はストレスとして受け取る。無意識のうちに蓄積されホルモンバランスが崩れると、肌の状態は悪化する。
加えて花粉の飛散、朝晩の寒暖差、徐々に強まる紫外線など刺激も増え、皮膚の炎症の引き金に。荒れた肌はニキビの温床となる。小林副院長は「春は肌に負担がかかりやすいため、注意が必要です」と警鐘を鳴らす。
ニキビや赤みが気になる部分に優しくのばしてカバー
◇ポツンとできたら皮膚科へ
順天堂大学医学部付属病院(皮膚科)の木村有太子医師は「ニキビは慢性疾患。たかがニキビと思わず皮膚科で治療してください」と強調する。「ニキビ痕は治せないことが多いからです。痕が残るとQOL(生活の質)が下がるというデータもあります」
最近は急性期に治療するだけでなく、目に見えない初期段階や炎症の沈静化後もニキビができにくい肌づくりをするという。「薬の処方も患者さんの肌の状態をよく診て、適した量や方法をお話しします。コミュニケーションが大事です」と木村医師。市販薬は手軽だが、やはり専門家に診てもらうのが一番だ。
日常生活上のアドバイスも行う。「洗顔は朝と晩の1日2回、たっぷり泡立てた洗顔フォームで優しくこすらず行うことが大事です。ニキビ治療薬は肌の乾燥を招きやすく、洗顔後は特に乾燥しやすい状態なので、保湿を心掛けてください」(木村医師)。
(2023/04/26 05:00)
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