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大人のニキビ対策
~自分に合った化粧品・日焼け止め選びが大事~

(上段、左から)指の腹を使ってむらなく日焼け止め下地をのばしたら、赤みが気になる部分に点で薬用カバークリームを乗せる。(下段、左から)圧力をかけないようになじませ、フェースパウダーで仕上げる

(上段、左から)指の腹を使ってむらなく日焼け止め下地をのばしたら、赤みが気になる部分に点で薬用カバークリームを乗せる。(下段、左から)圧力をかけないようになじませ、フェースパウダーで仕上げる

 ◇低いケア意識

 化粧品会社「アクセーヌ」が15~39歳の女性を対象にニキビに関する意識調査を行ったところ、9割以上が「よくある肌トラブル」と軽視。ケア意識が低いことが明らかになった。また、もしできてしまったら日中はファンデーションやコンシーラーなどで隠して対処すると答えた人がおよそ4割を占めた。

 ニキビがある場合の化粧品について、皮膚科医が薦めるのは「ノンコメドジェニックテスト済み」と表示がある製品だ。この表示はニキビの元になる毛穴の詰まり「コメド(面ぽう)」ができにくいことを示す。

 木村医師は「メークは全部駄目というわけではない。隠すためのアイテムも、天然鉱物が成分として含まれるミネラルファンデーションなど、毛穴をふさがない製品を選べば大丈夫。使える物を優しく使うのがポイントです」と説明。メークができないことがストレスになる方が問題で、「目や口元などポイントメークに力を入れて、ニキビから目をそらすのも一つの手」と助言する。

「女性だけでなく男性もストレスでニキビはできます」と話す木村有太子医師

「女性だけでなく男性もストレスでニキビはできます」と話す木村有太子医師

 よく効く治療薬を処方しても治りの悪い患者は、普段通りのコンシーラーなどをニキビ隠しに使用しているケースがあるそうで、「『お化粧どうしていますか』と聞いてみて、アドバイスするようにしています」(木村医師)。

 ◇メークは肌との相性で

 小林副院長は化粧品に関して「一番大事なのは、自分の肌に合っているかどうかです」と一言。さまざまな情報を基に試してみても、自分の肌や体質に合わないこともある。違和感を覚えながら使い続けるのは避けた方がよさそうだ。

 治療中に使っても薬の効能を妨げず、予防できたり、治療効果を上げられたりできる製品が望ましい。選ぶポイントとしては「使ってみて見極めるしかないが、ノンコメドジェニックテスト済みというのは大きな安心材料」(小林副院長)という。

ニキビができても仕事やライフスタイルなどにより、すぐに受診できない場合もある。「そんなときはスキンケアや市販薬で対処しながら、できるだけ早めに受診してほしい」と小林美和副院長

ニキビができても仕事やライフスタイルなどにより、すぐに受診できない場合もある。「そんなときはスキンケアや市販薬で対処しながら、できるだけ早めに受診してほしい」と小林美和副院長

 特に、直接肌に付ける化粧水や下地クリームといったスキンケアやベースメーク用品は同テスト済みの製品がお薦め。小林副院長は「ニキビ用カバーアイテムは使い方にこつがあるので、売り場のカウンターで教わったりサイトで学んだりして正しく使ってほしいですね。ニキビがあるからメークしてはいけないと思わず、悪化させない製品を選べば大丈夫です」と優しく語ってくれた。

 アクセーヌ社の製品開発担当者も「毛穴をふさがない、通気性の良さにこだわっている」と強調。「目指したのは『隠しながら予防できる』製品。ニキビが繰り返しできがちな人が、継続して購入・使用できる価格設定も考慮した。親子でも使ってもらいたい」。適切に選んで使えば日中、ニキビを気にせず過ごせそうだ。

 ◇紫外線対策も

 紫外線は皮膚に炎症を起こしてシミやそばかす、シワなどの原因になるほか、肌の乾燥や抵抗力低下を招く。その結果、ニキビができやすい状態になるため、日焼け止めはしっかり使いたい。

 水や汗に強いウオータープルーフタイプは効果が長持ちするが、密着性が高く、毛穴をふさぐリスクも。化粧品と同じ考え方で選ぶとよさそうだ。肌を刺激しにくいノンケミカル(紫外線散乱剤)製品やノンコメドジェニックテスト済みなど、比較的ニキビができにくいタイプを手に取ってほしい。小林副院長は「レジャー用、日常用と場面に合わせて使い分けるのがいい。後者の場合は肌に優しく、毎日付けられることが大事」と話した。(柴崎裕加)

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