治療・予防 2025/06/19 05:00
ビタミンD不足に注意
~小児のくる病(岡山済生会総合病院 田中弘之診療顧問)~
暮らしや仕事に欠かせないスマートフォンだが、使い過ぎると指などが痛む恐れも。稲毛病院(千葉市)整形外科・リハビリテーション科の佐藤務医師に適切な使い方や対処法を聞いた。
スマホで親指に負担も
◇関節、腱に負担
スマホを長時間使用すると、目、首などにさまざまな不調が表れる可能性がある。手の症状は、親指や手首の痛み、動かすときの引っ掛かり感などさまざまだ。「指の各関節、指を曲げ伸ばしする腱(けん)やそれを覆う腱鞘(けんしょう)などに負担を掛けます。長期化すると、炎症が生じ症状が慢性化しかねません」
特に、片手でスマホを持ち、その手の親指で画面をスクロールする動きを繰り返すと、同じ指を酷使することになる。
同じ動かし方を続ければ、一度生じた症状が消えることはないでしょう」と佐藤医師。根本的な対策はスマホを使わないことだが、手や指への負担を最小限に抑えるような工夫をすることが現実的だ。
◇テーピングも
対策としては▽スマホを両手で使用するか、左右の手で交互に持つ▽痛みのある手では使わないよう心掛ける▽指や手首のストレッチ、マッサージをする▽親指から手首にかけてテーピングをする―などがある。
「こうした対処法は、今の症状を和らげるばかりでなく、動かし過ぎの予防にもつながります」
テーピングでは、親指の第1関節から手首周辺まで、テープを引っ張りながら貼り付ける。テープを適度に伸ばすことで目的の部位を程よく固定し、動きが制限される。近年は親指専用のテーピング製品もある。
スマホの使い方の工夫で症状が治まらなければ、痛みや炎症を抑える貼り薬や塗り薬、あるいは飲み薬も必要になることがある。スマホが原因だと思っていても、実は他の病気による症状の場合もある。
佐藤医師は「スマホ使用に関連すると思われる症状があれば、整形外科を受診し、対処法を含めて相談してください」と話す。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
(2025/06/12 05:00)
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