治療・予防 2024/11/22 05:00
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最近、商業施設や高速道路のサービスエリアなどで、ストーマ(人工肛門や人工ぼうこう)を装着した人(オストメイト)も使いやすように設計されたバリアフリーのトイレが増えている。普及の背景には、大腸がんの増加と障害者への社会の理解がある。大阪市立総合医療センター消化器センター(大阪市)の西口幸雄(にしぐち・ゆきお)部長に聞いた。
◇15万人に増加
内閣府の2013年版障害者白書によると、国内の18歳以上のオストメイトは約13万5千人。西口部長は「大腸がんの増加に伴い治療の一環として一時的なストーマ造設者も増えているので、現在では15万人ほどと考えられます」と言う。
ストーマでの排せつは自分の意思でコントロールできない。そのため、排せつ物を受け止める袋をストーマに着け、たまったらトイレに捨てるという作業が必須となる。袋には消臭剤が含まれ、たまっている排せつ物が臭う心配はないという。
◇体形の変化に注意
「人工肛門と聞くと便が垂れ流しになっていると想像する人が少なくありませんが、実際は、それまでの排せつリズムとほぼ似たサイクルで、日に何度か便や尿が排出されます」と西口部長は説明する。
問題となるのは災害時。装具はいつでも持ち出せるように備えることが大事だ。ストーマ用品セーフティーネット連絡会などの支援もあるが、入手が困難になることを想定して、常に1カ月分はストックしておきたい。
ストーマによる日常生活の制限はないが、注意が必要なのは体形の変化だ。「特にがんの治療でストーマを造設した場合、退院後に食べ過ぎが原因で太るケースが少なくありません。体重の増加により体形が変化すると、腹圧が増してストーマが押され、脱腸やヘルニアになることがあります」と西口部長は注意を促している。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
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(2018/02/02 13:12)
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