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自主性育み、見守る
子育て法で変わる幸福度

 親には子育ての悩みが尽きない。神戸大学経済経営研究所の西村和雄特命教授と同志社大学経済学部の八木匡教授による研究グループは「子どもの自主性を尊重しながら関心を持って見守り、積極的にサポートしていく『支援型』の子育てが成人後の高い幸福度につながる」と強調する。支援型の子育てとはどのようなものなのか、西村特命教授に聞いた。

 ▽叱ることもいとわない姿勢

 「支援型の子育てとは子どもが自主的にすることは悪いことでなければ止めず、まずやらせてみる。ただし、危険を感じたら止め、言うことを聞かなければ叱ることもいとわない方法です」と西村特命教授は解説する。

常に見守ることが大事

 支援型の子育てが有効との結論は、研究グループが全国の成人男女1万人を対象に実施したインターネット調査の結果に基づいている。調査では子ども時代の親との関係のほか、「子どものころ親に本を読んでもらったか」「勉強を教えてもらったか」「家族一緒に遊びに行ったか」などを質問。

 その結果を基に、子ども時代に受けた子育て法を、〔1〕子どもを見守りつつ自立を促す「支援型」〔2〕子どもに教えてもできなければ叱る「厳格型」〔3〕子どもを叱らず甘やかす「迎合型」〔4〕子どもと一緒に何かをすることがない「放任型」〔5〕子どもを信用せず、合理的な理由もなく叱る「虐待型」〔6〕特徴がない「平均型」―に分類し、現在の所得や学歴、幸福感などを比較した。

 職業を持つ男性1022人中、迎合型が523人で最も多く、支援型が141人、厳格型が106人、女性では915人中、迎合型が487人、支援型が170人、厳格型が121人だった。

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