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自主性育み、見守る
子育て法で変わる幸福度

 ▽カギは支援型

 西村特命教授は「支援型の子育てを受けた人は所得、学歴、幸福感のすべてで高い水準にありました。一方、厳格型では所得と学歴は高いのですが、幸福感が低く、ストレスがあることも分かりました」と指摘する。

 子育て法は大人になってからの思考法にも影響を与える。「支援型で育てられた人は不安感が少なく、前向きな思考で物事に臨むことが多いのですが、厳格型は自分に自信がなく不安感を抱き、物事を前向きに捉えることが苦手な傾向がありました」と西村特命教授。順法意識も支援型が厳格型と迎合型を上回った。

 研究グループは「子育てを行う場合は、常に子どもを見守りながら、親子間での信頼を形成し、親子での時間も共有した上で、自立を促すことが重要だ」と結論付けた。今回の研究結果は、親が自らの子育て法を省みるきっかけになりそうだ。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)

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