一流に学ぶ 天皇陛下の執刀医―天野篤氏
(第4回)パチンコに熱中、3浪目に =最後は猛勉強、医師の道へ
「図書館に通ったのは6月ぐらいまで。2浪目になると、もう成人していますから、お酒も飲めるし、たばこも吸える。パチンコにも通うようになりました」と天野氏。大宮駅前の喫茶店で時間をつぶし、パチンコ店の開店に合わせ入店する毎日を繰り返していた。
「パチンコ台には場所取りのため、喫茶店のマッチ箱が置いてあるんです。マッチ棒を箱から1本出したり、箱の角を折ったり、中身を抜いてつぶしたり、それぞれに細工がしてあった。通い詰めているうちに、僕はそのマッチを見て、誰のものかが一目で分かるようになりました」と笑う。
天野氏はパチンコの常連客と顔見知りになり、腕前も「プロ級」だったという。「手打ち式の頃は完勝で、1日1万円ぐらいは稼いでいました。同じ姿勢で集中しました。朝から閉店までずっと。手術中、手が震えないのは、パチンコのおかげ。他の外科医との違いはどこにあるかというと、もうパチンコしかありません」
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(2016/12/05 15:09)
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