超高齢社会とは
超高齢社会とはどんな世の中でしょうか?
65歳以上の人口の全人口に対する比率を「高齢化率」といいます。高齢化率によって以下のように社会の呼びかたが変わります。
現在日本は高齢化率29.9%で超高齢社会と呼ぶのが正しい表現です。世界主要国では、イタリア(24.1%)やドイツ(22.4%)が超高齢社会で、米国(17.1%)や韓国(17.5%)などが高齢社会に属します。
この高齢化は地球規模で進行し、2050年には主要国が超高齢社会に達するとされています。高齢化にどう向き合うかについて、日本は世界のお手本といえます。
超高齢社会では、人口ピラミッドは紡錘(ぼうすい)形になり、少子化が同時に進行しています。その結果、今後15年間に人口がふえるのは75歳以上(後期高齢者)だけで、特にふえるのが85歳以上の超高齢者と呼ばれる人たちです。
現在、外来平均年齢は65歳、入院の平均年齢は75歳となっていますが、このような世代の人口は減少し、激増するのは85歳以上の超高齢者です。超高齢者は、買い物、通院(交通機関の利用)、料理、服薬管理など、独居機能が低下した「生活弱者」でもあります。
現在でも、30%が老夫婦のみの世帯であり、30%は独居老人ですが、両者ともに今後さらに増加すると予測されています。そして認知症の罹患率は65歳以上で指数関数的にふえ、85歳以上では3人に1人は認知症となると予測されています。そうなると、独居、老人が老人を介護する「老老介護」、認知症夫婦が介護し合う「認認介護」が確実に増加していくことになります。
(執筆・監修:地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センター 理事長/国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター 理事長特任補佐 鳥羽 研二)
65歳以上の人口の全人口に対する比率を「高齢化率」といいます。高齢化率によって以下のように社会の呼びかたが変わります。
高齢化率7%以上14%未満 : 高齢化社会 高齢化率14%以上21%未満 : 高齢社会 高齢化率21%以上 : 超高齢社会 |
現在日本は高齢化率29.9%で超高齢社会と呼ぶのが正しい表現です。世界主要国では、イタリア(24.1%)やドイツ(22.4%)が超高齢社会で、米国(17.1%)や韓国(17.5%)などが高齢社会に属します。
この高齢化は地球規模で進行し、2050年には主要国が超高齢社会に達するとされています。高齢化にどう向き合うかについて、日本は世界のお手本といえます。
ランク | 国・地域 | 高齢化率 (%) | 対前年 (ポイント) |
---|---|---|---|
1 | モナコ | 35.92 | -0.05 |
2 | 日本 | 29.92 | 0.14 |
3 | イタリア | 24.05 | 0.37 |
4 | フィンランド | 23.27 | 0.38 |
5 | プエルトリコ | 22.93 | 0.57 |
6 | ポルトガル | 22.90 | 0.34 |
7 | ギリシャ | 22.82 | 0.31 |
8 | ドイツ | 22.41 | 0.24 |
9 | ブルガリア | 22.38 | -0.04 |
10 | クロアチア | 22.36 | 0.38 |
世界銀行サイト「World Development Indicators」をもとに作成 |
超高齢社会では、人口ピラミッドは紡錘(ぼうすい)形になり、少子化が同時に進行しています。その結果、今後15年間に人口がふえるのは75歳以上(後期高齢者)だけで、特にふえるのが85歳以上の超高齢者と呼ばれる人たちです。
現在、外来平均年齢は65歳、入院の平均年齢は75歳となっていますが、このような世代の人口は減少し、激増するのは85歳以上の超高齢者です。超高齢者は、買い物、通院(交通機関の利用)、料理、服薬管理など、独居機能が低下した「生活弱者」でもあります。
現在でも、30%が老夫婦のみの世帯であり、30%は独居老人ですが、両者ともに今後さらに増加すると予測されています。そして認知症の罹患率は65歳以上で指数関数的にふえ、85歳以上では3人に1人は認知症となると予測されています。そうなると、独居、老人が老人を介護する「老老介護」、認知症夫婦が介護し合う「認認介護」が確実に増加していくことになります。
(執筆・監修:地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センター 理事長/国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター 理事長特任補佐 鳥羽 研二)