循環機能の老化〔じゅんかんきのうのろうか〕

 運動したときに心臓から送り出す血液の量(心拍出量)は加齢とともに低下し、階段や坂道で動悸(どうき)、息切れの原因になります。
 血管はカルシウムが骨から溶け出して沈着するため、かたくなります。このため、心臓から送り出される血液の波(脈波)に対する血管のやわらかさが減少して、収縮期血圧(上の血圧)が増加、拡張期血圧(下の血圧)が低下します。2つの血圧の差を脈圧といって、動脈硬化の程度を反映しています。

(執筆・監修:地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センター 理事長/国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター 理事長特任補佐 鳥羽 研二)
医師を探す