解離性大動脈瘤〔かいりせいだいどうみゃくりゅう〕
解離性大動脈瘤とは、大動脈解離(大動脈壁が剥離〈はくり〉してその壁内に血液が流れ込んだ状態)が起こり、瘤(こぶ)が形成された状態をいいます。大動脈解離は、突然のひどい胸痛ではじまり、痛みが肩や背中、さらに腰に移ります。よく心筋梗塞とまちがえられるほどです。病状が激しく血圧が非常に高い場合や、血圧は高いのに手足の脈を触れられないことや、左右の手の脈の大きさが異なることがあります。ショック状態となって1~2時間で死亡したり、数日、数週間でわるくなることもあります。脳卒中や心筋梗塞を併発することもあります。
[治療]
解離性大動脈瘤が大動脈の心臓のもっとも近い部位(上行大動脈)に発生したときは緊急手術です。この場合、人工血管を取り付けたり、大動脈弁を人工弁に取り替えたりします。
心臓から遠く離れた部位(下行大動脈)にあるときは、血圧を下げる薬剤を投与して瘤の増大を防ぎながら経過を観察します。特に発病後1~2カ月は血圧を下げることが必要です。
病気が進む場合や大動脈弁閉鎖不全を合併した場合などには、外科手術で人工血管を取り付けます。
[治療]
解離性大動脈瘤が大動脈の心臓のもっとも近い部位(上行大動脈)に発生したときは緊急手術です。この場合、人工血管を取り付けたり、大動脈弁を人工弁に取り替えたりします。
心臓から遠く離れた部位(下行大動脈)にあるときは、血圧を下げる薬剤を投与して瘤の増大を防ぎながら経過を観察します。特に発病後1~2カ月は血圧を下げることが必要です。
病気が進む場合や大動脈弁閉鎖不全を合併した場合などには、外科手術で人工血管を取り付けます。
(執筆・監修:自治医科大学内科学講座 教授〔循環器内科学〕 苅尾 七臣)