マルファン症候群〔まるふぁんしょうこうぐん〕

[原因]
 マルファン症候群は遺伝子異常により、骨格、目、心臓・血管系に症状があらわれる病気です。遺伝子異常に伴うフィブリリンという結合組織を構成するたんぱく質の産生異常が原因と考えられています。
 基本的遺伝形式は常染色体優性遺伝であり、両親のどちらかにマルファン症候群がある場合は子どもに50%の確率で遺伝します。いっぽう、マルファン症候群の25%は両親に異常がなく、遺伝子の突然変異で新たに生じます。

[症状]
 結合組織の異常が、骨格、目、心臓、大動脈などにあらわれます。症状の程度は患者によってさまざまです。
 骨格系の異常により、手足や指が異常に長く、高身長となります。目の水晶体の偏位による視力低下、自然気胸、背骨の彎曲(わんきょく)、関節の脱臼(だっきゅう)などもみられます。
 もっとも重要なのは心臓・血管系の異常で、大動脈は拡張し、さける(解離する)危険が高くなります。大動脈弁および僧帽弁の閉鎖不全などの弁膜症も合併します。

[診断]
 症状および家族歴などから総合的に判断します。

[治療]
 大動脈の直径が5cm以上にまで拡大したり、解離したりした場合には、人工血管に置き換える手術をすることになります。大動脈の拡大がみられる場合は、β(ベータ)遮断薬のような血圧降下薬が処方され、徹底的に大動脈にかかる圧を減らすようにします。

[予防]
 定期的な超音波(エコー)検査やCT(コンピュータ断層撮影)検査による心臓・血管系の観察と、眼科検診が必要です。適度な運動は問題ありませんが、血圧が上がるような激しい運動は大動脈にかかる圧が高まるため避ける必要があります。
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