医療・医薬・福祉

フローレンス、8月18日より仙台市で医療的ケア児家庭を包括的に支援する 「#医ケア児もいっしょに まざらいんキャンペーン」をスタート!

認定NPO法人フローレンス
認定NPO法人フローレンス(東京都千代田区、代表理事:赤坂緑)は、8月18日より、仙台市で「#医ケア児もいっしょに まざらいんキャンペーン」を開始いたします。仙台エリアの医療的ケア児(医ケア児)とその家庭に対して、対面、オンライン双方で支援活動を行うほか、映画上映会などきょうだい児や家族も楽しめるイベントや、医療的ケア児家庭同士のつながりを創出する企画など包括的な取り組みを行っていきます。



キャンペーンの背景、仙台市の課題


<フローレンスの障害児家庭支援事業について>
フローレンスは障害の有無に関わらず、すべての子どもが保育を受けられる社会を目指して2014年に日本で初めて障害児を専門的に長時間お預かりする「障害児保育園ヘレン」を立ち上げ、2015年に保育スタッフがご家庭に訪問してお子さんを預かる「障害児訪問保育アニー」をサービスインしました。

2019年からは障害児家庭を看護師が訪問してサポートする「医療的ケアシッター ナンシー」、2021年4月には障害の有無にかかわらず子どもたちが遊べる地域交流の場「インクルーシブひろば ベル」をスタート。同年9月には障害児の出産を機に離職した親御さんが “もう一度はたらく” ことをサポートする『障害児かぞく「はたらく」プロジェクト』、「重度医ケア児訪問保育エレノア」と、障害児家庭の声を聞きながら多様な支援モデルを広げてきました。

2021年9月に、フローレンスが多くの仲間とともに政策提言を続け実現した「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」(以下、「医療的ケア児支援法」)が施行されてからは各地で支援センターが設立され、望む教育や保育が受けられるよう支援の検討が進んでいます。しかし、まだまだお子さんのケアのほとんどは家族によって担われており、家族は24時間ケアに追われ、用事を済ませるために外出することも難しい現状があります。

<宮城県・仙台市の状況>
2023年8月に発表された県の調査によると、宮城県内には医療的ケア児が333人、仙台市内でも157人いることがわかりました。県内の医療的ケア児の数が示されたのは2021年に医療的ケア児支援法が施行されてから初めてのことです。また、全国の医療的ケア児の数は約2万人と推計されており、年々増加傾向にありますが、宮城県内でも同様の状況が起こっていると考えられます。

フローレンスの仙台支社では、運営している3つの保育園で障害のあるお子さんもお預かりし、看護師による医療的ケア児向けシッターサービス「医療的ケアシッター ナンシー」や、医療的ケア児家庭にお弁当をお届けする「医ケア児おやこ給食便」などの取り組みを行っていますが、利用者の方々からは「自分たちが使える支援があるかないのかすらわからない」「医ケア児やきょうだいが遊ぶ機会がない」「ケアに追われ、一息つく時間さえない」といった声が寄せられています。

#医ケア児もいっしょにまざらいんキャンペーン について


こうした声を受け、医療的ケア児家庭にもっと寄り添った支援を、より多くの関係者と連携し、仙台から広げていきたいと考えたのが今回の「#医ケア児もいっしょにまざらいんキャンペーン」です。
本キャンペーンでは、仙台エリアの医療的ケア児家庭にデジタルと対面を組み合わせた包括的な支援を行います。



<ポイント1. デジタル×対面のハイブリッドソーシャルワークを実現>
医療的ケア児を育てるご家庭は24時間体制でお子さんのケアをしています。
睡眠も食事の用意をするのもままならない中、自分たちが使うことができる支援を調べたり、行政の窓口に出向いたりすることはとても難しい状況です。
このため、わたしたちはSNSでゆるやかに繋がり必要なサポートを行う「医ケア児おやこよりそいチャット」というデジタル相談支援と、お弁当などの配送をきっかけに対面で支援を届ける「医ケア児おやこ給食便」などの対面の支援を組み合わせたハイブリッドソーシャルワークを実現し、各家庭にとって望ましい選択ができる社会を実現したいと考えています。
この取り組みは、2023年度は「ハタチ基金」の助成金を原資で行います。

1.‐1 SNSを活用したデジタル相談支援:「医ケア児おやこよりそいチャット」
仙台市内在住の方を対象に、デジタル相談支援「医ケア児おやこよりそいチャット」をスタートします。医療的ケア児のいるご家庭と相談員がチャットでやりとりをし、ご家庭の状況に合わせて、子育て・生活に関する制度や支援サービスの情報を提供します。相談先がわからないこと、あるいは行政の窓口などには聞きづらいこと、家族にも相談しづらいことなどを、時間を気にせず、ご自宅にいながら気軽に相談できます。

1.‐2 顔が見える支援:「医ケア児おやこ給食便」
「医ケア児おやこ給食便」は、2022年から仙台市在住の医療的ケア児家庭を対象に、フローレンスのおうち保育園が運営している「保育園こども食堂」のお弁当を月に1回無料で、同居するご家族分をご自宅に配送する取り組みです。
配送は「医療的ケアシッター ナンシー 仙台」の事務局スタッフや看護師が担当し、お弁当のお届けをきっかけにご家庭と顔の見えるつながりを作り、支援につなげていきます。一般的な飲食宅配サービスと異なり、医療的ケア児家庭支援に詳しいスタッフがお伺いすることで、孤育てを防ぐことを目指しています。


<ポイント2. その他にも取り組みがたくさん!>
2.-1 映画上映会などで楽しい時間を過ごす機会を創出!
「医療的ケアがある子にも遊びの楽しみを経験させてあげたい」「きょうだいも一緒に遊べる場所がほしい」との声を受け、ケアを24時間体制で行っているご家庭に、楽しい、喜びの時間をご提供するため、映画上映会などの機会を創出していきたいと考えています。
8月8日、18日に実施した「医ケア児おやこ映画会」は「浅井スクスク基金」の助成を受け開催しました。

2.‐2 身近な医療的ケア児の情報を発信「医ケア児家族LIFE STORY」
「遠くの誰かではなく、同じ地域に住む仲間として話を聞きたい」。しかし「街で医療的ケア児を見かけない。自分の他に、この地域に医療的ケア児は住んでいるのだろうか」。そんなご家庭の声を受け、医療的ケア児を育てるご家庭にインタビューを行い「医ケア児家族LIFE STORY」として情報を発信します。これを通じて、地元にも仲間がいるという支えや横のつながりを生み出し、医療的ケア児家庭についての社会の理解を広めていければと考えています。8月から随時、フローレンス公式サイトにて記事を発信していきます。

2.‐3 地域の事業者や専門家と連携し、仙台全体で医療的ケア児をサポート
フローレンス以外に、もともと仙台で医療的ケア児・障害児支援をしている事業者、相談支援専門員、行政や児童発達支援センター、学校や病院などとも連携していきます。仙台全体で医療的ケア児やご家庭を支えていきたいと考えています。


<わたしたちの想い>
わたしたちは「まざらいん」という言葉に、4つの意味を込めています。
医療的ケア児も社会もみんながつながって、必要な支援が必要なときにすぐに使える。
医療的ケアを必要とするお子さんと家族が笑って暮らせる地域社会の実現を目指し、様々な取り組みを行っていきます。

また、今回のキャンペーンを通して、地方における医療的ケア児をとりまく問題の解決策の先行事例をつくり、その実績をもとに全国の地方都市での課題解決の道筋とすることを目指します。

認定NPO法人フローレンスについて


こども達のために、日本を変える。フローレンスは事業開発、政策提言、文化創造の3つの軸で、子ども・子育て領域の社会課題の解決や価値創造をおこない、たくさんの仲間と社会に「新しいあたりまえ」を創ります。

2011年には東日本大震災の被災地支援を東北地方で開始。仙台市内では、2015年から3つの小規模保育園を開園し、2021年からは「医療的ケアシッター ナンシー」の事業を展開。現在は仙台市内の小規模保育園で、障害児もともに保育を行うインクルーシブ保育を実践しています。

フローレンスコーポレートサイトURL: https://florence.or.jp/

企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ
本コーナーの内容に関するお問い合わせ、または掲載についてのお問い合わせは株式会社 PR TIMES ()までご連絡ください。製品、サービスなどに関するお問い合わせは、それぞれの発表企業・団体にご連絡ください。

関連記事(PRTIMES)