「医」の最前線
連載趣旨と筆者略歴
▼連載の趣旨
新型コロナウイルスの流行を契機に、感染症のへの関心が高まっています。20世紀には抗菌薬やワクチンが開発され、感染症は人類の健康上の脅威ではなくなると考えられていましたが、21世紀になっても感染症は世界各地で拡大を続け、人々の健康を脅かしています。最近の感染症の状況を理解するためには、医学的な知識だけでなく、歴史や地理などの知識も含めて考えていくことが必要です。本連載では、こうした観点から最近の感染症事情について解説します。
▼略歴
濱田 篤郎(はまだ・あつお)
東京医科大学病院渡航者医療センター客員教授。1981年東京慈恵会医科大学卒業後、米国Case Western Reserve大学留学。東京慈恵会医科大で熱帯医学教室講師を経て2004年海外勤務健康管理センター所長代理。10年東京医科大学病院渡航者医療センター教授。24年4月より現職。渡航医学に精通し、海外渡航者の健康や感染症史に関する著書多数。新著は「パンデミックを生き抜く 中世ペストに学ぶ新型コロナ対策」(朝日新聞出版)。